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2020 年度 実施状況報告書

中山間地域在住高齢者の口腔・運動機能を効率的に維持する複合的プログラムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 18K09933
研究機関九州保健福祉大学

研究代表者

原 修一  九州保健福祉大学, 臨床心理学部, 教授 (40435194)

研究分担者 三浦 宏子  北海道医療大学, 歯学部, 教授 (10183625)
小西 由里子  国際武道大学, 体育学部, 教授 (90178294)
山崎 きよ子  九州保健福祉大学, 社会福祉学部, 教授 (20331150) [辞退]
川崎 順子  九州保健福祉大学, 社会福祉学部, 教授 (00389579)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2022-03-31
キーワード高齢者 / 身体組成 / 運動機能 / 口腔機能 / サルコペニア / フレイル / コロナウィルス感染症 / 質問紙調査
研究実績の概要

1.介護予防教室の効果の検討
宮崎県内A町内において、秋に開催された介護予防教室に参加した高齢者対象に、運動、口腔機能維持向上を目的とした介護予防教室の効果を検討した。教室開始時において、運動習慣や生活習慣、コロナ感染症の生活への影響に関する質問紙調査も同時に行った。全てのデータが揃った23名を解析した。フレイル、サルコペニア、ロコモティブシンドロームの各診断基準による分類を行ったところ、フレイルと判断されたのは9名(39.1%)、重度サルコペニアは4名(17.3%)、ロコモ度3は5名(21.7%)であった。高齢者の中には、コロナ禍による明らかな筋肉減少を訴える者がいた。今後は教室開始時と終了時の各測定データとの比較を実施し、介護予防教室の効果を明らかにする。
2.高齢者を対象とした、新型コロナ感染症の影響の有無に関する質問紙調査:2021年1月中旬から2月上旬に、A町内の全高齢者1507名を対象に、郵送法による新型コロナ感染症による生活や運動、口腔関連QOLへの影響の有無に関する質問紙調査を行った。469名から回答が得られた(回収率31.1%)。分析は、各調査項目における回答者数の算出と、テキストマイニングソフトによる自由回答の質的データ分析を行った。6割以上の高齢者が、コロナ感染症の流行前と比較して、外出頻度や外出範囲が制限され、サークル活動や地域活動における仲間や同居していない家族などとの交流がない状況であった。自由回答の分析では、生活上、感染への不安や、感染時に病院への受入、健康維持、家族に会えない不安、収入など様々な不安やストレスを抱えていた。その中で感染症流行下においても、6割前後の高齢者はウォーキングやジョギング、ラジオ体操等の軽い体操を継続的に行い、8割以上の高齢者は、生活リズムの維持やバランスの良い食事摂取を実施していた。今後も回答内容を詳細に検討する。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

新型コロナウィルス感染症の影響により、2020年6月に予定していた、A町在住高齢綾約170名を対象とした運動・口腔機能・身体組成の評価は中止となった。また、3年目の研究計画にあった、2020年の測定データを含む結果を基にした、運動・口腔機能向上を目指したプログラムの構築と、実施プログラムの評価も、コロナウィルス感染症の影響により難しくなったため。

今後の研究の推進方策

1.2年間の運動・口腔機能、身体組成の経時的変化の検討:2018年度及び19年度に測定した、運動・口腔機能・身体組成のデータと、2019年度に取得した運動習慣や食習慣に関する質問紙調査の結果を用い、運動・口腔機能、身体組成の変化と、各機能・身体組成の改善または低下における相互関連性を検討する。2020年度の介護予防教室についてはその効果の分析を行い、各機能・身体組成改善・維持に効果的なエクササイズを検討する。
2.新型コロナ感染症の影響の有無に関する質問紙調査の検討:高齢者のニーズも含め、質問紙調査の回答をより詳細に検討し、不活発かつ閉じこもりの状態でも可能な運動・口腔・認知各機能の維持・向上に対して効果的なプログラムを検討・提案する。
3.運動・口腔機能・認知機能に対する介護予防プログラムの構築:以上1と2の結果を元に、紙媒体やDVD、ICT(iPad等)を用いた、運動・口腔機能・認知機能に対するセルフケアまたは集団で実施可能な介護予防プログラムを構築する。プログラムは高齢者に配布する。コロナウィルス感染症の影響が少なくなれば、対面にてプログラムを実施し、実施内容の感想や、実施後の運動・口腔機能、身体組成の測定結果を含む、プログラムの効果を検討する。

次年度使用額が生じた理由

2021年1月に実施した質問紙調査の入力作業を次年度においても実施することとし、それに関わる研究補助員が必要となった。
翌年度分における使用計画:質問紙調査の入力にかかる研究補助員への謝金に50,000円を計上し、残金は記録メディア等の物品費として使用する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2021

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 在宅高齢者の運動等活動状況とサルコペニアとの関連性2021

    • 著者名/発表者名
      原 修一 三浦 宏子
    • 学会等名
      第63回日本老年医学会学術集会

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公開日: 2021-12-27  

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