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2018 年度 実施状況報告書

Acinetobacter属菌に対する医療関連感染対策の新戦略

研究課題

研究課題/領域番号 18K09935
研究機関東北大学

研究代表者

遠藤 史郎  東北大学, 医学系研究科, 客員教授 (40614491)

研究分担者 矢野 寿一  奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (20374944)
中野 竜一  奈良県立医科大学, 医学部, 講師 (80433712)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワードAcinetobacter
研究実績の概要

現在、東北大学大学院医学系研究科感染制御・検査診断学分野にて保管されていた34株について、菌種ごとの耐性機序の解析を行うための基礎データとなる菌種同定を16s rRNAのシークエンス解析によって行っている(現在進行中)。並行して、菌種ごとの耐性機序を解析するためにPCR法を用いたIMP-1型の検出を行っているが、現段階ではIMP-1型のメタロベータラクタマーゼ保有株は発見されていない。引き続き、メタロベータラクタマーゼの検出をPCR法を用いながら検索していく予定である。研究対象としている一部の株に関して、全ゲノムシークエンス解析を実施中である。全ゲノムシークエンス解析を行った一部の株において、Amblerの分類におけるクラスB型のメタロベータラクタマーゼ IMP-34およびクラスD型のOXA-1が検出された。また、aac(6')Ibはアミノグリコシド系抗菌薬を修飾して不活化するアセチルトランスフェラーゼであるが、アミノ酸が2つのポイントで変異したaac(6')Ib-cr-likeの存在も確認された。aac(6')Ib-cr-likeはアミノグリコシド系抗菌薬だけでなく、キノロン系薬であるシプロフロキサシンに対しても修飾作用があり、キノロン耐性機序の1つとして考えられている機序である。さらに、シークエンスタイプではST1559が複数株認められたものの、non-typeableなシークエンスタイプも存在していた。シークエンスタイプによる空気感染のしやすさを検討する際の基礎的資料になり得る結果である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

シークエンス解析結果の解析に時間を要しているため。

今後の研究の推進方策

空気感染モデルを実証するために、Acinetobacterを2群に分けるための解析を実施中である。2群に分けた後は、空気感染モデルを確立し、空気感染の実証実験行う予定である。

次年度使用額が生じた理由

シークエンス解析の結果に時間を要しているため、予定株数の解析が進んでいないため。次年度に引き続き解析を継続予定である。

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公開日: 2019-12-27  

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