研究課題/領域番号 |
18K09941
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
伏見 清秀 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (50270913)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 病棟機能 / 重症度 / DPC / 医療看護必要度 / 複雑性指数 |
研究実績の概要 |
平成30年度は、まず分析用データベースの構築を行った。DPCデータのEF明細データから患者別日別診療区分別出来高換算医療費を集計し診療密度プロファイルを作成した。DPCデータH明細からADL等の患者の状態を反映するB項目を患者別日別に集計しB得点ケア必要度プロファイルを作成した。これらのデータを病棟単位で集約し、診療密度とケア必要度の平均値、パーセンタイル分布、変動幅等を集計した。人員配置に関しては、DPCデータに記録されている記号化病棟コードを用いて、公表病床機能報告データを病棟単位で連結したデータベースを構築した。病床機能報告公表データの手術数、患者数等の実績データの81%をDPCデータの個別病棟データと連結することが可能であった。 次いで、病棟機能を評価するためのケースミックスシステムの最適化を行った。分類数が200程度となるように一定数のボリュームを基準に絞り込んだうえで診療機能評価のための最適化を図り、1入院あたりの総医療費と平均在院日数を用いて重症度の代理変数としてCMIを設定した。 構築したデータベースと最適化されたCMIを用いて病棟機能の評価手法を検討した。病棟ごとのCMI、ケア必要度等の統計値と病院特性、地域要因、疾病構成、診療科特性等との関連を解析して、類型化と多様性を評価した。循環器系病棟、整形外科病棟等において、CMI、ケア必要度、スタッフ数、医療機関特性等の変数の関連性を解析し、診療アクティビティの相違を評価する手法の開発を進めた。 混合病棟等が多く出現し、これらの分析手法を次年度以降検討することとした。併せて、診療部門単位のアウトカムを評価するためのデータセットの整備を行い、次年度以降引き続き検討を進めることとした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
データベースの構築が完了し、分析を進め、解析結果のとりまとめに入っているので、ほぼ予定通り進行していると考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
初年度に見いだされた課題と予定されている課題を次年度以降検討を進めることとする。研究に必要なデータの整備、分析手法の開発は順調に進んでいるため、予定通りの成果が期待される。
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