研究課題
通常診療 (477名)と0-hour/ 1hour algorithmに準じて診療(430名)している病院をそれぞれ1病院ずつ抽出して解析いたしました。それぞれ心筋梗塞有病率は8.8%, 3.3%でした。救急外来受診後1ヶ月の間でのイベント発生(死亡、急性心筋梗塞を発症)に対する診断能の感度・特異度は通常診療;92.9% (66.1%-99.8%) 、 92.1% (93.3%-97.4%)に対して0-hour/ 1hour algorithmの診療は100% (87.7%-100%) 、 95.6% (93.3%-97.4%)と優れたものでした。冠動脈造影検査もやく54.5%減らすことが可能となり診療費削減効果も年間で200万円程度の見積もれることがわかりました。以上より0-hour/ 1hour algorithmに基づいた診療は通常診療に比べて優れた診断能を有するのみならず不必要な緊急入院並びに冠動脈造影検査を避けることができ結果医療費削減効果をもたらすことがわかりました。
2: おおむね順調に進展している
通常診療と0-hour/ 1hour algorithmに則って診療した病院とで比較したところ診断効率のみならず医療費削減効果が予想通り得られ結果を2022/3に開催されました日本循環器学会で発表しました。今後は論文制作に移りたいと思っています。
1)現在榊原記念病院、横浜労災病院、帝京大学付属病院でも通常診療と0-hour/ 1hour algorithmの診療比較を依頼しております。2023年7月までデータ登録をしていただいております。それぞれの病院で同様の効果が得られるかを検討したいと思っています。2)全国DPCデータベースに照合わせ0-hour/ 1hour algorithmをどこの病院で導入することが最も有効かを検討したいと思っています。
新型コロナ感染症で対外的な研究相談など控えざるを得ず一部研究が未施行になることを余儀なくされたためです。使用計画;論文作成を始めているため英文校閲費用及び統計解析費用に充てる予定です。
すべて 2022 2021
すべて 雑誌論文 (3件) (うち国際共著 3件、 査読あり 3件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)
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