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2018 年度 実施状況報告書

がん終末期における地域医療連携の質を評価するための新指標開発に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 18K09979
研究機関岩手医科大学

研究代表者

木村 祐輔  岩手医科大学, 医学部, 特任教授 (30364368)

研究分担者 青木 優子  岩手医科大学, 医学部, 助教 (70530062)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード緩和ケア地域連携 / 緩和ケア質評価 / 東北緩和ケアレジストリリサーチチーム
研究実績の概要

本研究は、がん終末期患者における地域連携の質を評価する新たな指標を開発することを目的として、がん終末期患者を対象に、東北6県におけるがん診療拠点病院における緩和ケアの地域連携状況と、遺族調査による患者QOL評価との関連を解析し、緩和ケア地域連携の質を評価する新たな指標の開発を計画したものである。研究初年度である平成30年度は、立案した研究計画の実効性を確認、更にブラッシュアップを行うために、東北地域において緩和ケアの主導的役割を担う医療機関を中心に研究チーム(東北緩和ケアレジストリリサーチチームと命名、岩手医科大学附属病院をはじめ、東北大学附属病院、秋田大学附属病院、山形県立中央病院ほか)を構成した。平成30年度は会合を2回開催した。第1回は、平成30年12月29日に東北大学において参加者15名で開催した。第2回は、平成31年1月29日に、岩手医科大学を主会場にテレビ会議システムを用いて同一の参加者により開催した。この会合の中で、研究のベースとなる東北地域の緩和ケア地域連携の現状(地域リソース数、連携数など)がこれまでに十分に精査されていないことが明らかとなったため、研究の前段階として、リサーチチーム所属施設において、緩和ケア地域連携を行なった患者のレジストリシステムを構築することとなった。今後、平成31年度前半にレジストリに登録する項目を選定し、岩手医科大学と東北大学の倫理委員会申請を行い、平成31年度後半からの登録開始を予定している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

東北地域で緩和ケアを研究、実践している中心的医療者すべて(15名)に、本研究を遂行する主体として構築した「東北緩和ケアレジストリリサーチチーム」に参加いただくことができた。今後は、研究の基礎となるレジストリ構築・実施に入る計画である。

今後の研究の推進方策

今後は「東北緩和ケアレジストリリサーチチーム」メンバーの所属する各医療機関において緩和ケア地域連携が行われた患者のレジストリ登録(年齢、性別、原疾患、PS、家族構成、居住地、在宅療養支援リソースの詳細、退院日、死亡日など)を進める。集積目標は東北地域の年間がん死亡者数(2017年度)約2万人の2%に当たる400名を目標とする。集積されたデータを解析し、重点的に評価する項目の抽出、ならびに遺族調査の実効性を検討後、東北地域のがん診療連携拠点病院へのレジストリ登録を拡張する計画である。課題点としては、専門的緩和ケア提供可能な医療機関である各参加施設の患者データの蓄積は可能となるが、拠点病院や地域の中核病院以外でがん診療が行われた患者群のデータ集積は現状では不可能である。十分な支援が提供されていないであろう患者群の状況も検討に加えることで、より当地域の現状の正確な把握につながるものと考え、今後、拠点病院以外の患者群のデータ抽出方法も並行して考案する必要がある。

次年度使用額が生じた理由

当初、本研究の遂行には30施設ほどの参加を見込んでいたが、研究の実行可能性などを勘案し、参加施設を緩和ケアの実践に実績のある施設に限定して開始した結果、旅費の使用が計画よりも少なかった。しかし、平成31年度以降、さらなる参加施設の増加が見込まれることと、さらに、研究遂行にあたりレジストリ構築などに研究費の支出が想定されているため、今年度、2年分の研究費を正当、順当に使用する予定である。

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公開日: 2019-12-27  

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