研究課題/領域番号 |
18K10003
|
研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
田村 恵美 広島大学, 病院(医), 診療放射線技師 (30772256)
|
研究分担者 |
河本 健 広島大学, 学術・社会連携室, 特任教授 (50224861)
田村 隆行 広島大学, 病院(医), 副部門長 (60713310)
桝本 佳史 広島大学, 病院(医), 診療放射線技師 (30815923)
石風呂 実 人間総合科学大学, 人間科学部, 准教授 (90627267)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
|
キーワード | RFID / 眼の水晶体 / 個人線量計 / 線量計の装着位置 / 職業被ばく / 被ばく線量 / 放射線防護 |
研究実績の概要 |
2017年厚生労働省は,眼の水晶体の被ばく限度大幅引き下げの対策として,個人線量計を適切な位置に装着しているか確認するよう基安発0418第2号を通達した.医療従事者の個人線量計誤装着は,被ばく線量が過大な誤った記録になる事が知られている.しかし,個人線量計の装着位置を確認する方法を検討した報告はない.本研究の目的は,眼の水晶体の被ばく線量が高い検査室に立ち入る職員の個人線量計に貼付したRFIDタグのパターン検知によって,適切に装着していない職員に警報で知らせるシステム構築の検討と検証である. アンテナ頭尾側45度一方向設置と金属非対応RFIDタグを個人線量計に使用することで,防護エプロンの上下の読み取りを区別できるRFID試作システムを構築した.4つの個人線量計装着位置パターンを試作システムが正確に検知し警報が作動するか検証した結果,96%以上正しく読み取る事を明らかにした.放射電磁界に対する試験方法を定義したJISC(IEC)61000-4-3は,植込み型医療機器は10 V/mという電界強度の中で正常に動作しなければならないと規定している.植込み型医療機器装着者の安全確認のために,試作システムの電界強度を測定し,電界強度10 V/m以下であることを確認した. 最終年度は,学術成果発表のための論文作成と投稿準備を進めた.被ばく線量記録に基づいた個人線量計装着位置推定方法の論文は,ジャーナルへ投稿中である.また,試作システム構築の検討と検証についての論文は作成中である.
|