COVID-19パンデミックにより、クリニカル・クラークシップでの受持患者数等の学生の診療実績は大幅に減少したが、基本的診療技能や指導体制に対する学生の主観的評価の低下は軽度に留まり、一方、総合的満足度は年々上昇して2023年には過去最高となった。自由記載では、対面実習中止や診療現場立ち入り制限の代替えとしてのレクチャーの充実による体系的な知識修得を肯定的に捉えている意見が多くみられた。学生は診療参加による技能・態度領域の修得よりも、その結果得られる体系的な知識修得を重視する傾向があり、診療現場指導・評価方法の新たな導入に際しては、そのような学生の志向性を十分理解して進めることが必要である。
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