我が国の2017年の自殺者数は21,321人である。海外の研究では、自殺者の50%から87%がうつ病であったと報告されている。そこで、我々がこれまでに明らかにしたうつ状態の関連因子を用いて、うつ状態、および希死念慮の発症に対する「うつ状態のリスク評価」の発病予防効果を検討する。研究対象は、内科診療所の初診患者、または過去半年以上受診していない患者で、35歳から64歳の者とする。新型コロナウイルス(COVID-19)の度重なる流行により、内科診療所では業務量が大幅に増加した。COVID-19の流行期、非流行期では収集した情報の質に偏りが生じる可能性があり、研究実施は極めて困難であった。
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