研究課題/領域番号 |
18K10023
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58020:衛生学および公衆衛生学分野関連:実験系を含む
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
細田 正洋 弘前大学, 保健学研究科, 講師 (30457832)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | ラドン / トロン / 散逸率 / 測定器 / ZnS(Ag) / 光電子増倍管 / 性能評価 / 循環法 |
研究成果の概要 |
タバコに次ぐ肺がんのリスク要因として知られるラドンの発生源である土壌や建材等からの湧出量(散逸率)を評価するための可搬型測定器を開発した。開発した測定器は約4Lの蓄積容器を備え、ZnS(Ag)シンチレータからの発光を6本の光電子増倍管を用いて検出する。室内実験と野外観測によって開発した測定器の性能評価を行った。基準測定器と開発した測定器の比較測定を野外において実施し、開発した測定器で得られる計数率からラドン・トロン散逸率への換算係数を得た。ラドンおよびトロン散逸率の基準値は、ステンレス製蓄積容器と静電捕集型ラドン・トロンモニタを用いて循環法によって評価した。
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自由記述の分野 |
保健物理学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年、国際放射線防護委員会はラドンの吸入被ばくによる線量評価に用いられる線量係数(放射能濃度から実効線量への換算係数)は従来の約2倍程度であることを報告したことから、国際的にラドンに対する健康影響関する議論が活発になっている。ラドンの発生源は土壌、建材、岩石、水などあらゆるものからである。したがって、その発生源情報(散逸率)を把握することは、ラドンの吸入被ばくによる潜在的リスクを推定するだけでなく、高い濃度レベルの家屋が発見された場合の低減策の検討にも役に立つ。開発した測定器は、取り扱いが簡単で可搬性に富むことから、ラドン・トロンの潜在的リスク評価の調査に応用することが可能である。
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