研究課題/領域番号 |
18K10034
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
正木 秀幸 近畿大学, 生物理工学部, 准教授 (90247982)
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研究分担者 |
芦田 久 近畿大学, 生物理工学部, 教授 (40379087)
東 慶直 近畿大学, 生物理工学部, 教授 (90333509)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | ジカウイルス / GFP / 乳酸菌 / 酵母菌 |
研究実績の概要 |
当初の計画で使用を予定していた乳酸菌発現系ベクターpNZ8149を、LPXTG型細胞壁アンカー遺伝子を含むpSGANC332に、また販売終了となった酵母菌発現系ベクターpYD1をpYES3_Aga2P_SacB_AGIA_Aga2mに変更し、これらのベクターを用いて、ジカウイルス(ZIKV)(strain PRVABC59)のエンベロープ(E)蛋白質N末端80%部分(E蛋白質アミノ酸残基1-409番目)をコードする遺伝子部分を挿入したpSGANC332_ZIKVE(N80%)及びpYES3_Aga2P_ZIKVE(N80%)_AGIA_Aga2mを構築する実験の拡散防止措置の大臣確認が令和2年4月27日付で承認されたため、pYES3_Aga2P_ZIKVE(N80%)_AGIA_Aga2mの構築を開始して樹立し、酵母菌EBY100株にその発現コンストラクトを導入して、酵母菌EBY100株菌体表面上へのZIKVE(N80%)蛋白質の発現確認を進めている。また、ワクチン抗原(ZIKVE(N80%)蛋白質)のコントロールとして用いるGFPを乳酸菌もしくは酵母菌の菌体表面に発現させる発現ベクターであるpSGANC332_GFP及びpYES3_Aga2P_GFP_AGIA_Aga2mの構築も行ない、それぞれの発現コンストラクトを乳酸菌もしくは酵母菌に導入することにより、酵母菌体表面上にGFPが発現されることを確認、また、乳酸菌菌体表面上にGFPを発現させる最適条件の検討を進めている。さらに、乳酸菌菌体表面上にZIKVE(N80%)蛋白質を発現させるコンストラクトpSGANC332_ZIKVE(N80%)構築の準備も進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
遺伝子組換え実験の大臣確認承認が令和2年4月27日まで持ち越したこと、コロナ禍による入構制限などにより、思うように実験・研究活動が出来なかったため。
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今後の研究の推進方策 |
研究分担者の協力を基に、pSGANC332_ZIKVE(N80%)の構築、および酵母菌株・乳酸菌株上へのZIKVE(N80%)蛋白質発現の最適化を鋭意進める。十分な発現法が確立された時点で、これらの経口免疫によるZIKVE蛋白質に対する粘膜免疫誘導についての解析を開始する。
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次年度使用額が生じた理由 |
ジカウイルスE蛋白質の菌体表面発現の最適化が未完のため、それらの経口免疫による免疫反応の検討が出来なかったが、発現最適化がなされ次第、乳酸菌や酵母菌及びマウスリンパ球培養用の培地・培養器具、マウス及びその飼料、ELISA用のELISAプレートや標識抗体及び発色基質、エピトープ合成ペプチド、ELISPOTアッセイキット、XTTアッセイキット、マウスIL-2等のサイトカイン、ジカウイルス中和抗体価測定のための試薬類などを購入する予定である。
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