研究課題/領域番号 |
18K10049
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研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
島ノ江 千里 佐賀大学, 医学部, 教授 (10734064)
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研究分担者 |
松本 明子 佐賀大学, 医学部, 准教授 (10330979)
田中 恵太郎 佐賀大学, 医学部, 教授 (50217022)
西田 裕一郎 佐賀大学, 医学部, 講師 (50530185)
原 めぐみ 佐賀大学, 医学部, 准教授 (90336115)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | CYP11B1 / HbA1c / Metylation / コホート研究 / 糖尿病 / 心理ストレス |
研究実績の概要 |
本研究では、佐賀市民約12000人の10年間追跡中のコホート研究を母体として、精神ストレスとメチル化、およびバイオマーカーとの関連を検討することを目的としている。
2020年度に実施したEWAS(epigenomi wide association study)解析において有意な関連を見つけられなかったが、精神ストレスと身体疾患の関連に介在する可能性があるバイオマーカーとして11βHSD1の活性化を反映する尿中マーカー(コルチゾール/コルチゾン比)と心理ストレスとの関連を報告した。 2021年度は、これまでの結果をもとに、候補遺伝子のメチル化解析を開始しており、前年度の検討により見つけたバイオマーカーに関連するメチル化解析として、CYP11B1の6つのCpGアイランドのメチル化と、1)抑うつ、心理ストレスとの関連、2)HbA1cとの関連を検討した。その結果、1)の精神健康関連因子との関連は示されなかったが、HbA1cと関連するいくつかメチル化部位との有意な関連が示された。したがって、今年度の追加解析により、これまでの心理ストレスが11βHSD2の調節不全に関与している可能性に加えて、CYP11B1の検討した6つの部位のうち、cg25376393のメチル化がHbA1cレベルと関連している可能性が示唆された。
これらの解析とともに、上記コホート研究の15年後の追跡調査のデータのクリーニング、罹患調査、死因同定なども継続して実施されている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
コロナ感染症への臨床にかかる時間の増大から、研究時間が不足しており、解析の遅れに対して2022年度までの期間延長を行った。
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今後の研究の推進方策 |
当初予定していた本計画の解析は終了したが、予測していた結果ではなかったこと、およびコロナの流行による詳細な解析時間の不足から、2022年度まで研究期間を延長した。 その結果、候補となるメチル化部位と糖尿病との関連を示唆する意義ある結果を得た。 再度延長した2022年度に成果報告を行う予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
成果発表を行うための費用とする
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