• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2019 年度 実施状況報告書

重症薬疹(SJS,TEN,DIHS)の長期予後と既往歴

研究課題

研究課題/領域番号 18K10075
研究機関順天堂大学

研究代表者

黒沢 美智子  順天堂大学, 医学部, 准教授 (70245702)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード重症薬疹 / レセプトデータ / 予後 / 既往歴
研究実績の概要

1. レセプトデータ : 重症薬疹(SJS、TEN、DIHS)回復後の長期予後と発症前の詳細な罹患歴や薬剤投与歴を確認するためレセプトデータ、および健康診断結果を分析中である。いずれも最大10年間について確認する。
2. 全国疫学調査 : SJS(スティーブンス・ジョンソン症候群)とTEN(中毒性表皮壊死症)は2007年に全国疫学調査が実施されている。2019年に全国疫学調査を実施し患者数の推計を行った。2007年実施した全国調査結果と比較する。DIHS(薬剤過敏症症候群)の全国疫学調査は2013年に実施され2015年に同調査対象者の後遺症調査を行っている。その結果からDIHS発症1年以内の後遺症割合は13.1%、死亡割合は3.6%、発症3年間以内の後遺症割合は18.9%、死亡割合は5.4%へと増加していることが確認されている。全国調査および追跡調査結果とレセプトデータとの比較検討を継続する。
3. 指定難病臨床調査個人票データベースの分析 : SJSとTENは2008年10月に重症多型滲出性紅斑(急性)として厚労省難治性疾患政策研究事業治療研究対象疾患となった。医療費の自己負担分軽減のため申請時に提出される臨床調査個人票データは2009~14年分が厚労省に累積されており、これまで利用申請し分析してきた。SJSとTENは2015年に指定難病となり、2017年度より厚労省で新しい臨床調査個人票データの入力が開始され、2019年度に利用申請の受付が始まったので、9月に3年分(2015~17年度)のデータの利用申請を行った。本データの個人を識別できる情報は申請していない。2020年3月現在審査継続中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

1. 重症薬疹(SJS、TEN、DIHS)のレセプトデータと健康診断結果のデータを入手し、回復後の長期予後と発症前の詳細な罹患歴や薬剤投与歴の確認をしている。いずれも最大10年間について確認する。
2.  SJSとTENの全国疫学調査を実施し患者数の推計を行った。2007年実施した全国調査結果と比較する。2013年に実施たDIHS(薬剤過敏症症候群)の全国疫学調査と2015年に実施した同調査対象者の後遺症調査結果とレセプトデータとの比較検討を継続する。
3. SJSとTENは2008年10月に重症多型滲出性紅斑(急性)として厚労省難治性疾患政策研究事業治療研究対象疾患となった。医療費の自己負担分軽減のため申請時に提出される臨床調査個人票データは2009~14年分が厚労省に累積されており、これまで分析をしてきた。SJSとTENは2015年に指定難病となり、新しい臨床調査個人票データは2018年に利用申請の受付が開始される予定であったが延期され、2019年度に受付が始まったので、2019年9月、厚労省に2015~17年度データの利用申請を行った。申請時に「データの提供に関する申出書」の他に12種類の書類を提出した。本データの個人情報は利用申請していないが、11月に所属先で実施計画の倫理審査の承認を得た。2020年3月に追加資料4種類を厚労省に提出し、2020年3月審査継続中である。次年度に指定難病データベースを分析する。

今後の研究の推進方策

1. 入手したレセプトデータと健康診査結果を用いて重症薬疹(SJS、TEN、DIHS)回復後の長期予後と発症前の詳細な罹患歴や薬剤投与歴について最大10年間の確認をする。健康診断結果も加えた分析を継続する。
2. 2013年に実施した薬剤性過敏症症候群全国疫学調査結果とその後実施した後遺症調査結果とレセプトデータとの比較検討を継続する。
3. 指定難病臨床調査個人票データベースを2019年度に利用申請した。2020年度に分析開始する。
2020年度はSJSとTEN、およびDIHSのレセプトデータ、全国疫学調査結果と後遺症追跡調査、指定難病データベースの4種類のデータソースを用い、重症薬疹(SJS、TEN、DIHS)の長期予後と既往歴の確認を行った結果をまとめ、発表する。

次年度使用額が生じた理由

本年度は国際学会へ参加する機会がなかった。来年度に可能であれば複数の学会で発表したい。データ整理のため人件費も使用する予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2020 2019

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Results of a nationwide epidemiological survey of autosomal recessive congenital ichthyosis and ichthyosis syndromes in Japan.2019

    • 著者名/発表者名
      Kurosawa M, Uehara R, Takagi A, Aoyama Y, Iwatsuki K, Amagai M, Nagai M, Nakamura Y, Inaba Y, Yokoyama K, Ikeda S
    • 雑誌名

      The Journal oa the American Academy of Dermatology

      巻: 81(5) ページ: 1086-1092

    • DOI

      10.1016/j.jaad.2018.07.056.

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Japanese guidelines for the management of pemphigoid (including epidermolysis bullosa acquisita)2019

    • 著者名/発表者名
      Ujiie H, Iwata H, Yamagami J, Nakama T, Aoyama Y, Ikeda S, Ishii N, Iwatsuki K, Kurosawa M, Sawamura D8, Tanikawa A, Tsuruta D, Nishie W, Fujimoto W, Amagai M, Shimizu H, Committee for Guidelines for the Management of Pemphigoid Diseases (Including Epidermolysis Bullosa Acquisita)
    • 雑誌名

      The Journal of Dermatology

      巻: 46(12) ページ: 1102-1135

    • DOI

      10.1111/1346-8138.15111.

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] Stevens-Johnson症候群と中毒性表皮壊死症の患者数推計: 全国疫学調査より2020

    • 著者名/発表者名
      黒沢美智子, 末木博彦, 須長由真, 森田栄伸, 小風暁, 新原寛之, 相原道子, 浅田秀夫, 阿部理一郎, 橋爪秀夫, 椛島健治, 大山学, 高橋勇人, 藤山幹子, 外園千恵, 渡辺秀晃, 中村好一
    • 学会等名
      第30回日本疫学会学術総会

URL: 

公開日: 2021-01-27  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi