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2019 年度 実施状況報告書

傷病別労働機能障害の評価および治療経過による労働機能障害の推移の評価

研究課題

研究課題/領域番号 18K10079
研究機関産業医科大学

研究代表者

藤野 善久  産業医科大学, 産業生態科学研究所, 教授 (80352326)

研究分担者 永田 智久  産業医科大学, 産業生態科学研究所, 講師 (40525466)
森 晃爾  産業医科大学, 産業生態科学研究所, 教授 (50230066)
大谷 誠  産業医科大学, 産業保健データサイエンスセンター, 助教 (60738475)
永田 昌子  産業医科大学, 産業生態科学研究所, 助教 (70525469)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワードプレゼンティーズム / 労働機能障害 / 睡眠障害
研究実績の概要

【目的】不眠症患者では日中の認知機能低下の可能性が示唆され、労働機能障害への影響も報告されている。一方で、睡眠薬による治療は日中の眠気や依存性等の問題もあり、治療による不眠の改善と副作用とを総合した日中の労働機能への影響は不明である。睡眠薬により治療されている不眠症患者において、不眠症治療(睡眠薬服用)期間によって労働機能にどのような変化が生じるかを検証した。
【方法】2015年に日本国内の15企業の労働者36,375名を対象に質問紙調査を実施し、労働機能障害の測定ツールであるWFunを測定した。2014年4月から回答日までのレセプトを分析し、ICD10 G47「睡眠障害」の病名登録の有無、及び日本薬効分類112「催眠鎮静剤、抗不安剤」の処方の有無から、睡眠薬による治療を受けている不眠症薬物治療群を抽出し、超急性期(回答月のみ処方)、急性期(処方期間1-2ヵ月)、亜急性期(3-6ヵ月)、慢性期(7-12ヵ月)、遷延期(13ヵ月以上)の5つの処方期間に分類した。比較のための参照群を、観察期間内にICD10 G47「睡眠障害」の病名登録がされていないものとした。睡眠薬の処方期間を独立変数とし、高度労働機能障害(WFun21点以上)に該当するかを従属変数とし、ロジスティック回帰分析を行った。
【結果】不眠症薬物治療群において、処方期間が3か月を超えると睡眠障害なし群と比較して高度労働機能障害のリスクが有意に高かった。それぞれのオッズ比(95%信頼区間)は、超急性期:0.29(0.07-1.24)、急性期:5.25(2.39-11.57)、亜急性期:3.71 (1.51-9.14)、慢性期:4.13 (1.55-11.00)、遷延期:2.01 (1.45-2.81)であった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

傷病別の労働機能障害の推計に関して、睡眠障害およびうつ病について検証を行った。研究成果を学会発表した。

今後の研究の推進方策

これまで取り組んできた課題について、さらに検証を進め、論文化を行う。
また、睡眠障害、うつ病以外に、筋骨格系疾患などについても検証を行う。

次年度使用額が生じた理由

ほぼ計画通りであり、少額の持越しである。次年度の消耗品費として使用予定。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2019

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 不眠症を持つ労働者における睡眠薬治療期間の違いによる労働機能障害の変化2019

    • 著者名/発表者名
      大河原眞, 大河原眞, 永田智久, 永田昌子, 永田昌子, 大谷誠, 森晃爾, 藤野善久
    • 学会等名
      第92回日本産業衛生学会

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公開日: 2021-01-27  

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