研究課題/領域番号 |
18K10079
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研究機関 | 産業医科大学 |
研究代表者 |
藤野 善久 産業医科大学, 産業生態科学研究所, 教授 (80352326)
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研究分担者 |
永田 智久 産業医科大学, 産業生態科学研究所, 准教授 (40525466)
森 晃爾 産業医科大学, 産業生態科学研究所, 教授 (50230066)
大谷 誠 産業医科大学, 産業保健データサイエンスセンター, 助教 (60738475)
永田 昌子 産業医科大学, 産業生態科学研究所, 助教 (70525469)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | プレゼンティーズム / 労働機能障害 / 睡眠障害 / うつ病 / メンタルヘルス / 疼痛 / 疼痛自己効力感 |
研究実績の概要 |
うつ病の薬物治療の経過(内服期間および内服中止後の期間)が労働機能に与える影響を明らかにするため検証を行った。日本の13企業45404人を対象とした。労働機能は自記式調査票(WFun)を用いた。調査日から遡って2年間の治療内容をレセプトを用いて調査し、うつ病により精神神経用剤(抗うつ薬)での治療の有無を月ごとに把握した。うつ治療歴なしの人を基準として、うつ治療開始からの期間、また、治療を中止してからの期間により、労働機能障害が中等度以上となるオッズ比をロジスティック回帰分析により評価した。調査参加者33415人を解析対象とした。治療開始からの期間では、うつ治療歴なしの人と比較して治療期間の長短に関わらず高いオッズ比(中等度以上の労働機能障害)であった。特に治療直後(治療歴4ヵ月未満)が最も高いオッズ比であった。一方で、治療を中止してからの期間について、治療中止から11ヵ月未満は高いオッズ比であったが、11ヵ月以上経過するとうつ治療歴なしの人とオッズ比に差を認めなかった。 うつ病の治療期間は労働機能障害を認めることを確認した。先行研究と同様、うつ病治療が中止した後も約1年間は中等度以上の労働機能障害を認めた。うつ病治療の中止後も労働機能の観点でフォローアップが必要である。
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