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2019 年度 実施状況報告書

職域健康格差と職業要因によるヘルスリテラシーとソーシャルキャピタルの構築の関連

研究課題

研究課題/領域番号 18K10093
研究機関金沢医科大学

研究代表者

森河 裕子  金沢医科大学, 看護学部, 教授 (20210156)

研究分担者 石崎 昌夫  金沢医科大学, 医学部, 教授 (10184516)
寺西 敬子  金沢医科大学, 看護学部, 准教授 (10345580)
櫻井 勝  金沢医科大学, 医学部, 准教授 (90397216)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2022-03-31
キーワードソーシャルキャピタル / ヘルスリテラシー / 職域
研究実績の概要

我々はこれまでに職域コホート集団において、職種や労働態様によって生活習慣や健康レベルに格差があることを明らかにしてきた。これらの職業要因がヘルスリテラシーの醸成に差が生じたとの仮説のもと、2019年度はヘルスリテラシー(HL)、教育歴、健康に関する経験、職種、労働態様、職場と地域のソーシャル・キャピタル(SC)等のアンケート調査を実施した。
調査対象者は富山県東部のアルミ製品製造工場従業員8215人。6963人(男性4700人、女性2263人)から回答を得た(回収率84.8%)。このうち解析に必須な項目に回答があった(有効回答)は6297人(平均年齢41.3、SD13.0歳)であった。HLの評価にはHLS-EU-Q47の日本語版を用いた。HL全項目(HL)とヘルスケア(HC)、疾病予防(DP)、ヘルスプロモーション(HP)の3つの下位尺度を評価するものである。対象集団のクロンバッハα信頼係数は、HLが0.95、HC0.73、DP0.68、HP0.75であり、DPはやや低かった。HLおよび3つの領域についてInadequate(I), Problematic(P), Sufficient(S), Excellent(E)の4つに区分した。
HLは(I)44.3%、(P)40.5%、(S)11.9%、(E)3.3%と不十分なものの割合が全体の84.8%を占めていた。3つの下位尺度の中ではHCがDP、HPに比べてやや良い傾向にあった。属性との関連では、年齢が高い、離婚者、事務系職種で有意に低い傾向があった。地域のSC、職場のSCとの関連では、いずれも良い評価をしている者ほどHLが高い傾向があった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

2019年度は対象事業所の在職者を対象に顕名質問紙調査を予定通り実施することができた。また、質問紙調査に回答のあった者ののうち、健康情報の活用、および追跡調査に同意のあったものについて、健康診断情報とのレコードリンケージを遂行中である。よっておおむね順調に進展しているといえる。

今後の研究の推進方策

2020年度はアンケート調査と健康診断結果のデータリンケージ行い、生活習慣、保健行動、健診成績とヘルスリテラシー、職種、労働態様、職場と地域のソーシャル・キャピタルの関連を分析する。
また、2020年中に定年退職となる対象者に対して、退職後に質問調査を実施し、退職後の生活習慣や保健行動と、在職中のヘルスリテラシー、ソーシャルキャピタルとの関連を検討する予定である。

次年度使用額が生じた理由

質問紙調査を予定通り実施することができた。そのデータ入力費用については本年度の予算より費用がかかったために、次年度の予算と合わせて使用することとした。
次年度は、2020年中に定年退職となる対象者に対しての退職後に質問調査のための外注費(アンケート作成、発送、データ入力)に使用予定である。

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公開日: 2021-01-27  

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