研究課題/領域番号 |
18K10100
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58030:衛生学および公衆衛生学分野関連:実験系を含まない
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
岩田 豊人 秋田大学, 医学系研究科, 助教 (00321894)
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研究分担者 |
前田 恵理 秋田大学, 医学系研究科, 准教授 (30778395)
村田 勝敬 秋田大学, 医学系研究科, 教授 (80157776)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 手のふるえ / 立位重心動揺 / マンガン / 水銀 / 鉛 / カドミウム |
研究成果の概要 |
マンガンへの曝露が立位重心動揺と静止時の手のふるえに及ぼす影響を検討するためにマンガン鉄合金鋳造をおこなう事業所でマンガン作業者の他に研磨、溶接、事務等に従事する者を対象に横断研究をおこなった。水銀またはヒ素の血中濃度が高いと脊髄小脳路障害に似た動揺が増え、カドミウム血中濃度が高いと閉眼時動揺面積などが低下する関連が認められた。またマンガン血中濃度が高いと7 Hzの利き手ふるえが増え、血中鉛が高いと両側で10 Hzより高い周波数のふるえが減る関連が認められた。
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自由記述の分野 |
環境保健、産業保健
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
地方の特殊鋼鋳造作業者が作業や食品摂取を含む生活環境によるマンガンを含む有害金属への曝露レベルを血中濃度測定によって確認できた。マンガン曝露によって増加すると考えられる特異的な指標(利き手7 Hzのふるえ)が検出されたので、この性質のふるえを用いてマンガンの基底核への作用機序解明が期待される。水銀(またはヒ素)、カドミウム、鉛についても、非特異的影響も含めて神経学的影響としては低い濃度で影響が認められた。これにより適切な曝露指標の検討も含めて量-影響関係の詳細な検討が可能になり、許容濃度等の管理を通じて有害金属による健康障害の予防に役立てられることが期待される。
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