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2021 年度 実績報告書

医療被曝と脳腫瘍 MOBI-Kids Studyにおける国際比較

研究課題

研究課題/領域番号 18K10112
研究機関静岡社会健康医学大学院大学

研究代表者

小島原 典子  静岡社会健康医学大学院大学, 社会健康医学研究科, 教授 (50226867)

研究分担者 山口 さち子  独立行政法人労働者健康安全機構労働安全衛生総合研究所, 人間工学研究グループ, 上席研究員 (30548954)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2022-03-31
キーワード脳腫瘍 / 神経膠腫 / 医療被曝 / 低線量CT検査 / 症例対照研究 / 小児
研究実績の概要

医療用放射線被ばく、特に頭部コンピューター断層撮影(CT)と脳腫瘍の影響についていくつかの国際研究で議論となっている。米国についでCT検査数が世界で2番目に多い日本において、小児脳腫瘍と頭部への放射線ばく露に関する研究を国際症例対照研究Mobi-Kids Studyのサブ解析として行った。Mobi-Kids Studyは、青少年において携帯電話の使用によって脳腫瘍のリスクが増すかを検証するために2011年から2015年まで行われた症例対照研究である。本研究では、日本症例(10-30歳)の120人の脳腫瘍患者と360人の虫垂炎患者を用いて医療用放射線ばく露を推計し脳腫瘍のリスクを推定した。頭部CTと頭部を含む放射線検査の目的、日時、回数をインタビューにて本人または保護者から聞き取り調査を行った。頭部CTと頭部を含む放射線検査からのばく露は、既知の文献情報から作成された参照テーブルを使用して頭部への累積ばく露推定量の合計を推計した。条件付きロジスティック解析にて脳腫瘍のリスクを推計した。
脳腫瘍発症から1年以上前の放射線ばく露を累積推定量とすると、頭部へのばく露平均量は32±13mGyで、脳腫瘍群は2.2回の頭部CT、対照群は1.8回のCT検査を受けた。条件付きロジスティック解析によると、頭部CT回数の脳腫瘍に対するオッズ比は、0.93(95%信頼区間:0.38-1.82)であった。両親の教育歴史と併存疾患(注意欠陥障害/注意欠陥多動障害、その他の精神神経疾患)によって調整を行ってもオッズ比の変化はなかった。頭部へのすべての放射線ばく露の累積推定ばく露量、頭部CTに限定した累積ばく露量を用いた解析でも、神経膠腫、すべての脳腫瘍の危険の増大は認めなかった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2021 その他

すべて 国際共同研究 (2件) 備考 (1件) 学会・シンポジウム開催 (1件)

  • [国際共同研究] IsGlobal(スペイン)

    • 国名
      スペイン
    • 外国機関名
      IsGlobal
  • [国際共同研究] IARC(フランス)

    • 国名
      フランス
    • 外国機関名
      IARC
  • [備考] 医療被曝に関する疫学研究

    • URL

      https://nk-lab.jp/radiation

  • [学会・シンポジウム開催] 静岡社会健康医学大学院大学疫学セミナー「医療被曝と健康」2021

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公開日: 2022-12-28  

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