研究課題
基盤研究(C)
脳梗塞後、脳浮腫及び脳アクアポリン4(AQP4)発現が増大した。AQP4発現は脳梗塞後5日目までは脳梗塞辺縁部の方が中心部よりも相対的に増大したが、7日目では中心部の方が増大した。初代培養アストロサイトに虚血負荷を行うと、AQP4発現が増大した。エタノールを負荷すると、エタノールの中程度濃度負荷でAQP4発現増大がピークとなったものの、虚血負荷を合わせると消失した。虚血負荷によるAQP4発現に及ぼす影響に対しエタノールが関わることが示唆された。
法医学
脳梗塞後脳浮腫において、アクアポリン4(AQP4)発現は、虚血後の経過時間により、また梗塞巣内でも中心部か辺縁部かで異なることが明らかとなった。したがって、脳浮腫軽減を目的としたAQP4に対する治療としては、病巣部位を考慮する必要がある。酩酊状態で脳梗塞を発症すると、AQP4発現に及ぼす影響がアルコールによって変化し、脳浮腫軽減を目的とした治療が困難になる可能性が示唆された。