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2020 年度 実績報告書

Transcriptomeを応用した法医病理学的損傷受傷時期推定法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 18K10129
研究機関長崎大学

研究代表者

池松 和哉  長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 教授 (80332857)

研究分担者 梅原 敬弘  長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 助教 (60617421)
村瀬 壮彦  長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 助教 (40823315)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード損傷 / 受傷時期推定 / マウス / Transcriptome
研究実績の概要

法医学実務において、創傷の受傷時期推定は重要である。
今回、受傷時期特異的な生体マーカー候補を探索する目的として、次世代シークエンサによるマウス損傷皮膚の経時的mRNA発現解析を行った。6週齢BALB/cマウスの背部に鋭的損傷を作成し、直後(0日、対照群)、0.5、1、2、3、5、7、9日後に受傷部皮膚をサンプルとして採取した。Total RNAを抽出した後、次世代シークエンサ(MiSeq, Illumina)によるmRNA Sequencingを行い、Strand NGS(Agilent Technologies)にて各種解析を行った。
0.5~9日の経過において、12887種のmRNAに有意な発現変動が認められた。主成分分析では第一、二主成分において、0.5、1日群で大きく変化 し、その後経時的に0 日群との差異が低減した。受傷から2~5日が経過した創傷の正確な時期推定法が求められているが、主成分分析の結果を鑑みると、当該時期の全体的な遺伝子発現の差異が小さく、時期推定が困難であることが示唆された。しかし、個々のmRNAに着目すると当該時期で発現が大きく変動するものが認められ、これらを組み合わせることで日単位での推定が可能であると考えられた。
今回、Apoptosis Inhibitor od Macrophage(以下CD5L)並びにDorsal inhibitory axon guidance protein(以下Draxin)に着目し、蛋白質発現検討を行った。受傷後の皮膚において Draxin の発現量に大きな差異が認められなかった。CD5Lの発現は受傷後に増加し特にDay1で多いことが認められた。今後、サンプル数の増加を検討し研究を進め、発現のピーク・発現が増加する期間を明確にできれば、CD5Lを受傷後1~5日の受傷時期マーカーとして十分に応用しうると考える。

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公開日: 2021-12-27  

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