研究課題/領域番号 |
18K10158
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研究機関 | 奈良県立医科大学 |
研究代表者 |
升田 茂章 奈良県立医科大学, 医学部, 講師 (80453223)
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研究分担者 |
石澤 美保子 奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (10458078)
佐竹 陽子 奈良県立医科大学, 医学部, 講師 (90641580)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 分子標的薬 / 手足症候群 / 外来化学療法 / 化学療法 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、外来化学療法による手足症候群を早期発見し予防するための看護技術を開発し、その効果を検証することである。がん治療には、一般的に 「手術療法」「放射線療法」「化学療法」の三大療法が行われている。がん治療は分子標的薬の開発など技術の進歩により、以前に比べ効果をあげながら有害事象による身体的負担を少なくし、外来での治療を可能にした。しかし、外来化学療法の点滴治療、内服抗がん剤治療(ゲフィチニブ、ソラフェニブトシル酸塩、など)は、いずれも発疹や皮膚乾燥等の有害事象が認められている。分子標的薬は、これまでの抗がん剤同様、皮膚障害のリスクがあり、特に手足症候群(hand foot syndrome)のリスクがあると言われている。手足症候群発生のメカニズムは解明されておらず不明である。手足症候群の発症プロセスと現在の看護ケアの実際について明らかにするため以下のように研究を進めた。 1.手足症候群発症予防を目的とした看護技術の基礎研究として、健康な18歳以上の男女を対象に、夜間就寝時にスキンケア(軟膏の塗布と手袋の着用)を行い、1週間継続後、皮膚水分量・色素・腫脹を測定し、その効果を検討した。 2.分子標的薬(マルチキナーゼ阻害薬)内服開始からの手足症候群の発症プロセスを明らかにするため、入院中の内服開始予定患者を対象に、分子標的薬内服時から手指の皮膚機能(皮膚水分量、ヘモグロビン、メラニン、末梢血流、腫脹)を測定し、その変化を自覚症状と共に観察し実態調査を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
本研究は手足症候群発症予防のための看護技術の開発と手足症候群の発症プロセスを明らかにすることを目的としている。予防としてスキンケアが行われていることから、就寝前に軟膏を塗布しポリエチレン手袋を着用し就寝することで皮膚にどのような影響が出るか検証をすすめている。また、発症プロセスは薬剤により異なることを考え、分子標的薬の3種類を対象に研究を進めている。倫理審査承認後、病棟においてマルチキナーゼ阻害薬の内服を開始した患者を対象に、皮膚水分量・腫脹・皮膚色素・循環血液量について測定し、最初期症状の実態調査を実施していた。しかし、2020年3月データ収集の途中で、COVID-19の蔓延により、直接接触し測定するデータ収集を継続することができなくなったため、研究を中断したため。
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今後の研究の推進方策 |
2021年9月までにデータ収集の再開ができない場合は、これまでの研究結果、1:手足症候群発症予防を目的とした看護技術の基礎研究として、健康な18歳以上の男女を対象に、夜間就寝時にスキンケア(軟膏の塗布と手袋の着用)を行い、1週間継続後、皮膚水分量・色素・腫脹を測定し、その効果を検証した結果。2:これまでに収集した、分子標的薬(マルチキナーゼ阻害薬)内服開始からの、手指の皮膚機能(皮膚水分量、ヘモグロビン、メラニン、末梢血流、腫脹)を測定した結果、を基にガイドライン案を作成する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
COVID-19蔓延のため研究活動を中断したため。
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