研究課題/領域番号 |
18K10171
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研究機関 | 松蔭大学 |
研究代表者 |
丸山 昭子 松蔭大学, 公私立大学の部局等, 教授 (20338015)
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研究分担者 |
鈴木 英子 国際医療福祉大学, 医療福祉学研究科, 教授 (20299879)
吾妻 知美 京都府立医科大学, 医学部, 教授 (90295387)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | アサーティブネス / 看護師 / 育児 |
研究実績の概要 |
本研究は、乳幼児を持つ女性看護師のアサーティブネス測定尺度の開発を目的としている。昨年度は、これまでの調査で得た「乳幼児を持つ女性看護師がアサーティブになれない状況」を基に、尺度の原案を作成した。具体的には、1文脈1単位で、それぞれの文脈について、意味内容の類似したものについてまとめ、カテゴリーとサブカテゴリーに分類し、素データの表現や先行研究を参考に、乳幼児を持つ女性看護師にとって業務中によく起こると考えられる状況の項目を中心に、各カテゴリーから1~2項目を選定し、アサーティブネス尺度の原案作成し、研究分担者とのブレーンストーミングを重ねて尺度の項目を作成した。 今年度は、その原案を用いた調査を実施した。対象は、全国の300床以上の112の総合病院の看護部長から、研究の内諾が得られた25の病院の乳幼児を持つ女性看護師530人であった。研究方法は、自記式質問紙調査の郵送法であり、質問内容は、属性、作成したアサーティブネス尺度、日本版Rathus assertiveness schedule(基準関連妥当性の分析に使用)であった。回収は、347人であり、基準関連妥当性を検証するための2回目の調査では、297人の協力があった。新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う医療施設のひっ迫状況が継続している中、感染者数の推移をみながら調査時期を2020年11月としたが、対象者の協力のもと尺度の信頼性・妥当性を検証する上で十分なデータ数が確保できたことは、大きな成果であった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
本研究は、今年度が最終年度であったが、昨年度の2月~3月に予定していた調査が新型コロナウイルスの感染拡大で実施できず、本年度に入っても収束の見通しが立たなかったため、調査そのものが11月と大幅にずれこんだ。また、基準関連妥当性を検証するため、2回目の調査を実施したが、その回収等にも新型コロナウイルスの影響で想定以上に時間を要したことから、データ解析をする時間が確保できなかった。したがって、研究期間を1年間延長し、次年度に信頼性・妥当性を検証する分析にあてることとした。
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今後の研究の推進方策 |
現段階で、乳幼児を持つ女性看護師に特化したアサーティブネス尺度の原案を検証するためのデータが確保できたので、今後は本研究の目的である尺度開発に向け、アサーティブネス尺度の信頼性・妥当性を分析していく。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルスの感染拡大により、病院で勤務する乳幼児を持つ女性看護師を対象とした本研究では、調査時期を大幅にずらしたために、調査結果を分析する時間が今年度中に確保できず、研究期間を1年間延長した。データ分析において、データ入力を外部委託するための予算をとっていたが、その分を次年度に運用する予定である。
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