国内外において,チームレジリエンスを時間的経過の中で捉えた先行研究は少なく,本研究において困難からのチームの回復をレジリエンス表出の過程として記述した点に意義があると言える.本研究ではチームを構成する個々の看護師の相互作用に注目しながら,チームが回復していく態様を時間的経過の中でレジリエンスの表出の過程として捉えることを試みた.それは,チームがたどる回復の見透しを考えることを可能にし,チームとしての現在の態様を確認するための道標になると考える.また,チームのレジリエンス表出による回復は,チームに属する個々の看護師のレジリエンス表出にも影響を与えると考えられ,看護管理の視点において寄与する.
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