研究課題/領域番号 |
18K10189
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
石井 豊恵 神戸大学, 保健学研究科, 教授 (00452433)
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研究分担者 |
井上 文彰 大阪大学, 工学研究科, 助教 (40779914)
平田 孝志 関西大学, システム理工学部, 准教授 (10510472)
谷浦 葉子 大阪大学, 医学部附属病院, 看護師 (90403047)
中西 泰弘 神戸大学, 保健学研究科, 講師 (30217781)
細名 水生 神戸大学, 保健学研究科, 講師 (90454181)
三谷 理恵 神戸大学, 保健学研究科, 助教 (70437440)
築田 誠 神戸大学, 保健学研究科, 助教 (40617594)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 看護業務量 / 大量データ / 周期性 / 統計量 |
研究実績の概要 |
本研究では、軽負担の業務量データ計測・蓄積手法の確立、それらを用いた適正な看護職人員配置を試算する方法論を構築する事を目的としている。「看護業務量」の構成情報となる項目群は、“看護者の会話相手・会話内容 [ 看護業務 の内容 ] ”、“施設内でどう動いたか [ 行動動線 ] ”、“振る舞いをした時間 [ 看護行為実施終了時刻 ] ”、“対象者の状態 [ 電子カルテ上の患者状態情 報 ] ”の情報であり、令和元年度 の研究概要は以下の通りである。本年度は「看護業務量」について、情報を自動で獲得する方法のうち“看護者の会話相手・会話内容 [ 看護業務 の内容 ] ”を収集、分析するためのデバイス調整を行った。これにより、システムの一部を構築し、調査における活用可能性を見込む事ができた。引き続き、システム全体の構築を継続する必要がある。これら情報取得システムの整備に並行し、令和2年度(平成32年度)実施予定であった、看護業務量推定のための分析方法・数理モ デルの検討を先取りで行っている。これは、本調査で得られる予定の大量情報からパラメータ間の関連性を洗い出す研究プロセスである。具体的には、試行使用しているナースコールログデータを用いて、任意の事象に焦点をあて、1千万件近くの大量データの中から事象発生の実態を捉える統計量をどう位置づけるかを検討した。また、周波数解析を適用し、事象発生の周期性を検出する方法論等を検討することで一定の成果を上げている。現在関連の研究について、数本の論文執筆に取り掛かっている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
令和元年度は病院施設内での試験調査、その後、倫理審査の申請・承認を経て本調査を実施する予定であった。全体進行が遅れる中、病院施設内での試験調査について臨床現場と調整に入ろうとした時点で、新型コロナウィルス感染症の拡大により、研究活動の全面中断が発生した。これにより、次年度も調査実施開始が可能か不明な状況となっている。
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今後の研究の推進方策 |
新型コロナウィルス感染症による社会情勢にもよるが、病院施設での調査が実現可能になった段階で、急ぎ、調査をすすめる。それまでに、“看護者の会話相手・会話内容 [ 看護業務 の内容 ] ”を収集、分析するためのデバイス調整のシステムを完成させる。また、継続して大量データ分析の方法論検討を進める。下四半期に入っても、病院施設での調査ができない場合には、研究期間の延長を検討する。
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次年度使用額が生じた理由 |
調査施設との調整後に必要なデバイスを買い揃える予定であったが、コロナウィルス感染症の影響で、調査施設との調整が実現しなかったため、不使用金額が発生した。次年度以降、調査実施可能となれば、計画通り使用予定である。
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