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2018 年度 実施状況報告書

新卒看護師のノンテクニカルスキルの構造化

研究課題

研究課題/領域番号 18K10196
研究機関横浜市立大学

研究代表者

前山 さやか  横浜市立大学, 医学部, 助教 (10725295)

研究分担者 佐々木 理恵  横浜市立大学, 医学部, 助教 (10805782)
佐藤 政枝  横浜市立大学, 医学部, 教授 (30363914)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2022-03-31
キーワードノンテクニカルスキル / 新卒看護師 / 看護基礎教育
研究実績の概要

本研究では、看護実践において必要となるノンテクニカルスキル(状況認識、意思決定、コミュニケーション、チームワーク、自己管理)を育む教育プログラムの開発を目指し、看護師がどのようにして「ノンテクニカルスキル」を獲得していくのか、新卒から卒後3年目までの経過を経時的に追うことでその構成要素を明らかにし、「ノンテクニカルスキル」を構造化することを目的とした。2018年度は、研究に着手するにあたり、ノンテクニカルスキルに関する文献レビューを行った。国内、また医療分野以外にも目を向け文献レビューを行うことで既存のエビデンスを整理した。文献レビューの過程を以下に示す。
1.分析および結果
「ノンテクニカルスキル」をキーワードとして、「医学中央雑誌Web」と「科学技術情報発信・流通総合システム(J-STAGE)」にて文献検索を行った。文献の選定基準を設定し検索を行った後に、タイトルレビュー、アブストラクトレビュー、アーティクルレビューにより、対象となる文献を選定した。結果は、医中誌では240件が、J-STAGEでは85件がそれぞれ抽出され、そのうち41件を分析対象とした。41件の内訳は、研究論文が10件、総説・解説が31件であり、研究論文は方法別に、質問紙調査が7件、事例分析が3件、尺度開発が1件であった。研究論文は11件と少数であり、扱われているノンテクニカルスキルの要素についても著者によって様々であり、用語の定義も統一されたものではなかった。また、医療職やその他の職業における現任教育の取り組みは散見されたが、看護基礎教育での導入はほとんどみあたらなかった。
2.考察
今後の課題として、ノンテクニカルスキルの概念の明確化が必須であり、さらには学生のノンテクニカルスキルを育む新たな教育手法の開発および評価に関する研究の必要性が示唆された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

本調査(参加観察・インタビュー)にあたり、ノンテクにカルスキルの概念に関する検討から進めており、その分析に時間を要している。概念分析は本研究の基盤となるものであり、丁寧に進めていく必要がある。

今後の研究の推進方策

文献レビューの結果から、看護におけるノンテクニカルスキルの概念について明確化が必須であることが明らかとなったこと、さらには、看護基礎教育における導入が見当たらないことから、まず「ノンテクニカルスキル」の概念分析を進めていく。次に、学生のノンテクニカルスキルを育む新たな教育手法の開発および評価に関する研究に取り組み、最終的には新卒看護師を対象にノンテクニカルスキルに関する調査(インタビュー・参加観察)を行い、看護基礎教育と現任教育をつなぐ教育プログラムの開発を目指す。2019年度は、①「ノンテクニカルスキル」の概念分析、②学生を対象とした「ノンテクニカルスキル」を育む教育プログラムの開発に着手する。
①「ノンテクニカルスキル」の概念分析:国外文献の分析をとおして、概念を抽出する。また、抽出された概念や理論との関係性を検討する。
②「ノンテクニカルスキル」を育む教育プログラムの開発:概念分析に基づき、ノンテクニカルスキルの要素を取り入れた教育を導入し、教育の効果を評価していく。

次年度使用額が生じた理由

2018年度は、人件費・謝金において支払いが生じなかったため、当該年度所要額との間に差が生じた。2019年度は、分析のプロセスで内容分析を行う予定であり、研究協力者への十分な謝金を確保する必要がある。予定されている物品費や旅費等の支出に加え、人件費や謝金についても計画的に執行していく。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2018

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 日本におけるノンテクニカルスキルの文献レビュー2018

    • 著者名/発表者名
      前山さやか、佐藤政枝
    • 学会等名
      第38回日本看護科学学会学術集会

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公開日: 2019-12-27  

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