研究課題/領域番号 |
18K10198
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研究機関 | 長野県看護大学 |
研究代表者 |
伊藤 祐紀子 長野県看護大学, 看護学部, 教授 (50295911)
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研究分担者 |
阿部 正子 名桜大学, 健康科学部, 教授 (10360017)
那須 淳子 長野県看護大学, 看護学部, 助教 (10613151)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 看護 / 看護教育 / 身体 / 身体性 / 相互身体 / 身体知 |
研究実績の概要 |
令和2年度、患者の身体をまなざし、看護する身体を育成するために「対象者と相互作用しながら看護する身体」に関する看護基礎教育の現状について、文献研究により国内外の動向を捉えた。日本看護学教育学会第31回学術集会(8/18~1か月、オンライン開催)に発表演題として登録し承認された。文献研究のための検索ワードは身体性、相互身体、身体知、看護教育、看護実践、看護学生、embodiment or embodied or embody & nursing & learningとした。検索ワードの整合性は共同研究者間で検討した。抽出文献は、国内20件、海外12件、計32件だった。国内研究20件の内訳として「身体性」17件「身体知」1件、「相互身体」2件だった。国内研究の概要として、看護技術や患者理解、看護ケアに内包されている身体性、その意図や意義を捉えてることが明らかになった。海外研究では「看護教育」に関して8件「看護実践」に関して4件あり、教育支援システムとして研究が進展していることが明らかになった。身体性に関わる看護基礎教育の発展のためには、教育実践レベルやその効果を含めた研究を進めていく必要があるという示唆を得た。学会発表後、一部改変して研究報告として論文にする予定である。 今後の研究の展開に関する計画として、新型コロナウイルス感染症の影響により国内外の現地調査は中止した。また、看護学生が基礎看護教育を受け、臨地実習の体験を通じて、「看護する身体」を生成していくプロセスについて実践的グラウンデッドアプローチ(M-GTA)を用いて明らかにする研究計画は遅延している。令和3年度、計画を完成させ、倫理審査承認までを目指し、研究継続のため新たな申請を目指す予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
当初予期していないこととして、新型コロナウイルス感染症の蔓延、長期化の影響は大きい。感染防止を図りながら再三変更される教育活動への対応から、安定的に研究活動をおなうことが難しい状況にある。国内外の現地調査は再開の目途が立たないため、本研究の進め方について共同研究者と再検討を余儀なくされた。研究期間を1年延長したが、国内外の現地調査は実施不可能なため、文献からの検討、成果報告に切り替えた。以上のことから、当初予定していた研究課題を進捗させることができていないため「遅れている」と判断した。
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今後の研究の推進方策 |
新型コロナウイルス感染症の蔓延、長期化の影響により、研究計画を一部変更した。 共同研修者間とも協議し、国内外の現地調査は中止とした。 研究期間を1年延長した。 研究費を活用して共同研究者間でオンライン会議ができる環境を整えたため、それを活用して研究活動を継続、推進する。
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次年度使用額が生じた理由 |
海外の研究論文の翻訳委託、論文要旨の翻訳料、研究成果の製本 質的研究参加者への謝金 リモート環境の整備(無線ルーター、共同研究者用ノートPC) プリンター
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