研究課題/領域番号 |
18K10200
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研究機関 | 神戸市看護大学 |
研究代表者 |
澁谷 幸 神戸市看護大学, 看護学部, 准教授 (40379459)
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研究分担者 |
中岡 亜希子 神戸女子大学, 看護学部, 教授 (60353041)
池田 清子 神戸市看護大学, 看護学部, 教授 (60224755)
大澤 歩 神戸市看護大学, 看護学部, 助教 (70780948) [辞退]
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 組織レジリエンス / 質的研究 / 逆境 / COVID-19 |
研究実績の概要 |
2020年度は、2019年度に実施した研究計画第1段階の「組織レジリエンス」の概念分析の結果を論文化し出版した。この内容をもとに、関連書籍として出版するための執筆を行った。(2021年度出版予定) 申請時の研究計画の第2段階は、看護組織に変化をもたらす出来事の抽出であり、第3段階は、看護実践現場のレジリエンスの様相を記述することであった。 この段階のデータ収集は、2019年度後半より看護師長を対象としたフォーカスグループインタビューを開催することで行っていたが、2020年初頭よりCOVID-19感染拡大により病院への立ち入りができなくなり、2020年2月から12月まで10ヶ月間データ収集が中断していた。そのため、2021年1月から、データ収集方法をオンラインによる個別インタビューに変更し再開することとした。 さらに、このたびのCOVID-19の感染拡大は、看護組織にとっての「逆境」であり、まさに、本研究課題と関連する「看護組織に変化をもたらす出来事」そのものである。このことから、COVID-19 に対する各組織や看護部の対応方法は、組織レジリエンスと密接に関連すると考えられる。この観点に基づき、病院に勤務する看護師長への個別インタビューに、COVID-19への対応や認識などについての内容を含めてデータ収集を行った。さらに、COVID-19感染患者の受け入れ等について地域の中核的役割を果たしている別病院に本研究の依頼を行っている。 現在、これまでに収集したデータの整理をしながら、さらに追加データ収集に向けて活動中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
2020年度は、COVID-19感染拡大により予定していたデータ収集がほとんどできなかった。そのため、当初計画では、2021年5月時点で、第2段階と第3段階のデータ収集と分析が終了している予定であるが、第3段階のデータ収集が終了しておらず、研究の進行は遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
現在、研究参加者を追加募集するため、1施設に研究依頼を行っている。その施設の研究参加者から第3段階および第4段階(組織レジリエンスの明確化)のデータ収集を行い、今年度中に分析し、研究結果の公表を目指す。 さらに、初年度に実施した組織レジリエンスの概念分析の結果を踏まえたレジリエンスに関する書籍を出版する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
COVID-19 感染拡大によりフィールドに立ち入りができない状態が10ヶ月続いたため、予定していたデータ収集ができず、フィールドまでの旅費および録音データの文字化役務費が使用できなかった。さらに、ほとんどの学会がオンライン開催となったため、予定していた旅費を使用しなかった。これらは今年度データ収集と録音データの文字化役務費に使用する予定である。データ収集が当初計画よりも大幅に遅延しているため、学会での成果発表が今年度中に実施できない可能性がある。その際には延長申請して成果発表費用に当てる予定である。
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