研究課題/領域番号 |
18K10201
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研究機関 | 兵庫県立大学 |
研究代表者 |
小野 博史 兵庫県立大学, 看護学部, 講師 (70707687)
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研究分担者 |
竹原 歩 兵庫県立大学, 看護学部, 臨床講師 (30733498)
濱上 亜希子 兵庫県立大学, 看護学部, 講師 (70780485)
河野 孝典 兵庫県立大学, 看護学部, 助教 (70876820)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 看護ケア / 生理学的負荷 / 主観的体験 / せん妄 |
研究実績の概要 |
臨床研究協力施設での再調査に向けて、感染状況下での調査体制の協議を進めていたが、院内での新型コロナウイルス感染症のクラスター感染が発生し、調査が再中断となった。その後、外部研究者の調査立ち入りが許可されないままのため、予定していた観察調査は進んでいない。 術後精神機能に影響をもたらすと考えられる、呼吸器管理中の患者への看護ケアに伴って生じる苦痛に焦点をあてた調査の結果を分析し、気管内吸引や体位変換といった日常的な看護ケアによって心拍数や血圧、BIS値、ScvO2値に表れる生理学的な負荷が発生していること、看護ケア中の鎮静剤の早送りが、発生した生理学的な負荷を有意に低減させていたという知見についての学会発表を行った。この研究知見については、他の知見と合わせて英文の学術雑誌への投稿を予定している。 また、新たな調査として術後精神機能の低下に伴って患者が「主観的に体験している事実」についての文献研究を実施した。この知見については令和4年度に開催される学会での公表を予定している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウイルス感染症の流行に伴って、臨床観察調査が実施できない状況が続いており、進展が見込めなかった。研究当初の予定症例数20名に対して半分の調査しか完了できておらず、現在の結果だけでは十分な研究知見を得ることが難しいため、調査の再開が可能になることを待っている状況である。 臨床状況に妨げられない研究活動として予定していた文献研究は順調に進めることができており、今年度に成果発表を行っていく予定である。
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今後の研究の推進方策 |
新型コロナウイルス感染症の流行状況を見極め、現在の研究協力施設での調査の再開を待ちながら、現時点で収集できているデータに基づいて作成した術後精神機能アセスメントチャートを実際の臨床状況下で活用し、本研究課題の目標である術後精神機能のモニタリング指標の開発を進めていく。 また、令和3年度の文献研究で明らかとなった術後急性期の患者が体験している事実と術後精神機能の回復段階の関係性についての検証を行っていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルス感染症の流行の影響で、予定していた臨床での調査が実施できなかったため
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