研究課題/領域番号 |
18K10202
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研究機関 | 和歌山県立医科大学 |
研究代表者 |
水田 真由美 和歌山県立医科大学, 保健看護学部, 教授 (00300377)
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研究分担者 |
坂本 由希子 和歌山県立医科大学, 保健看護学部, 准教授 (20342272)
岩根 直美 和歌山県立医科大学, 保健看護学部, 講師 (90554527)
米島 望 和歌山県立医科大学, 保健看護学部, 助教 (80791011)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | ロールモデル / 新卒看護師 |
研究実績の概要 |
学生時代と比較して新人看護師がどのようにロールモデルを活用しているのかを明らかにするため、A看護系大学を卒業した2年目看護師4名にフォーカスグループを実施した。入職1年目および学生時代を振り返ってもらい、「ロールモデルとして認識する看護師あるいは看護師の行動」「ロールモデルの活用方法」「学生時代のロールモデルと今のロールモデルの違い」などをインタビューした。得られたテクスト・データをSCAT(Steps for Coding and Theorization)により分析した。 SCATにより得られた構成概念を用いたストーリーラインは、以下の通りである(構成概念を<>で示す)。学生時代は、<刷り込みモデルとしての指導者>や<モデル候補としての教員>を見て、<やりがいを求めたモデル><患者中心のモデル><自立を目指したモデル>といった<抽象的モデル>を持っていた。就職後は<学生時代の抽象的目標>から<学生時代の理想と就職後の現実の差>を知り、<完全主義からの脱却>をし、<柔軟さの必要性>を知り、<目標の具体化>ができていた。<多様な価値観の中から合致するモデルの選択>をし、<理想の実現に向けた目標設定>をしていた。<モデルの選択肢としてのチューター>や<1年後のキャリアモデル>である<目安としての2年目看護師>すなわち<目標設定しやすいモデル>を選択し、<レベルの差を縮める努力>をしていた。 学生は実習指導者や教員といった目の前のモデルから抽象的な目標を設定する可能性があるが、新人看護師は理想と現実の差を知り、ギャップを埋めるために目標を設定しやすいモデルを選択する。また、新人看護師が共感できる看護師の行動から合致するモデルを選択することが明らかになった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
理由:新型コロナウイルス感染予防により、参加者の募集ができないため。
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今後の研究の推進方策 |
新卒看護師にロールモデルに関するアンケートを実施し、その結果とインタビュー結果から、新卒看護師がロールモデルの活用ができる教育プログラムを作成する。
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次年度使用額が生じた理由 |
理由:新型コロナウイルス感染予防の影響のため、研究が進んでいない。 使用計画:調査補助、分析ソフト、出張費に使用する。
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