研究課題/領域番号 |
18K10205
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研究機関 | 大分県立看護科学大学 |
研究代表者 |
影山 隆之 大分県立看護科学大学, 看護学部, 教授 (90204346)
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研究分担者 |
小林 敏生 広島都市学園大学, 健康科学部, 非常勤講師 (20251069)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 交替勤務 / 眠気 / 看護職 / 主睡眠 / 気分 / 身体活動 |
研究実績の概要 |
前年度までに、二交替勤務看護師27名における勤務時間帯の眠気が、日勤では年齢低および勤務前の主睡眠での寝起きの悪さと関連し、夜勤では交替勤務経験短および勤務前の主睡眠と仮眠の合計時間の長さと関連することを明らかにした。今年度はこれらの結果を論文にまとめ、英文誌に投稿した。 前年度はさらに、三交替勤務看護師27名による延べ493回の勤務についても、勤務時間帯の眠気のピーク値および各勤務に先行する睡眠行動等について同様の調査を行ったので、今年度はこのデータの分析を進めた。その結果から勤務時間帯の眠気が、日勤では職場の対人関係ストレスおよび勤務前の主睡眠での寝起きの悪さと関連すること、準夜勤では同居者有および勤務目の主睡眠の就床時間と関連すること、深夜勤では日頃の仕事の量的負荷と関連することが明らかになった。以上の結果について、次年度に日本睡眠学会で発表する予定である。 以上より勤務時間帯における眠気には、個人特性以外に勤務前の主睡眠の量・質が影響していることが考えられた。しかしILOや日本看護協会のガイドラインで重視している勤務間隔の影響は、通常の勤務条件では小さいものと考えられた。 一方、両調査を通じてすべての勤務につき、勤務時間帯の累積身体活動量を測定した。また三交替勤務者の延べ110回の勤務では、1時間毎の身体活動量も測定した。両者の間には相関係数0.6以上の正相関が認められた。110回の勤務のうち勤務時間帯に眠気が報告された場合と報告されなかった場合で、上記2種類の身体活動量を比較したところ差は認められなかった。また、累積身体活動量を測定したすべての勤務につき、勤務時間帯に眠気が報告された場合と報告されなかった場合で累積身体活動量を比較したところ、これにも差は認められなかった。つまり勤務中の身体活動量の多少は、勤務時間帯における眠気の発生に影響していない可能性が示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウイルス感染症の拡大により多くの病院が通常と異なる勤務体制に入ったため、調査の実施が予定より大幅に遅れた。二交替勤務看護師についてはもう一つの病院で追加調査をする予定であったが、これは中止に追い込まれた。ただし分析の結果、調査できた一病院だけでもデータの量としては十分であることがうかがえた。これらのことの結果、データの分析がずれ込んでしまったが、最終的な知見はおおむね明らかになったので、令和4年度中にこれをすべて整理して論文投稿する予定である。
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今後の研究の推進方策 |
まだ論文投稿していないデータについても、急ぎ整理作業中であり、次年度前半には投稿できる予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
令和2年度に予定していた調査がCOVID-19拡大のため延期もしくは一部中止となり、令和3年度にずれこんだ調査のデータ解析も遅れたため、この成果を学会発表・論文投稿する作業を令和4年度に行い完了する予定である。
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