研究課題/領域番号 |
18K10218
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研究機関 | 金沢医科大学 |
研究代表者 |
坂井 恵子 金沢医科大学, 看護学部, 教授 (60454229)
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研究分担者 |
森河 裕子 金沢医科大学, 看護学部, 教授 (20210156)
堀 有行 金沢医科大学, 医学部, 教授 (80190221)
北本 福美 金沢医科大学, 医学部, 助教 (00186272)
杉森 千代子 金沢医科大学, 看護学部, 講師 (70737973)
宮永 葵子 金沢医科大学, 看護学部, 助教 (80782367)
松井 優子 公立小松大学, 保健医療学部, 教授 (00613712)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 看護技術 / タクティールケア / 睡眠 / がん患者 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、体位の制限があるがん患者にも実施できるタクティールケアを用いた『睡眠改善ケアプログラム』を開発することである。タクティールケアとは、手掌によって相手の身体を柔らかく包み込むように触れ、肌と肌のコミュニケーションを通して不安や不快症状を緩和するタッチケアである。タクティールケアは用具を必要とせず、手掌ひとつでできるケアであり、がん患者のケアプログラムとして、看護者、介護者らが安全にかつ簡便に提案できる点にある。本研究は、3年計画で行い、期間内にケアプログラムの開発を目指している。本研究では、『A:背部・足部ケアプログラム群』、『B:背部・手部ケアプログラム群』、『C:手部・足部ケアプログラム群』のそれぞれを介入しての睡眠改善効果を『D:コントロール群』と比較し、『A:背部・足部ケアプログラム群』と同様の睡眠改善効果のあるケアプログラムを同定するものである。2018年度は、参加者である入院中のがん患者2名に対して、それぞれアクチグラフを数日間装着してもらい、タクティールケアの介入前後で、睡眠に関する生理学的データ(覚醒時間、睡眠時間、睡眠効率、睡眠中断など)、心理学的データ(ピッツバーグ睡眠質問紙、主観的評価)を収集した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究がやや遅れた理由の1点目は、研究体制の整備に予定以上に時間を要したためである。大学の倫理審査委員会の承認後、研究施設(病棟)の各医療チームへの協力並びに支援体制づくりに時間を要した。 2点目は、業者からのアクチグラフの準備調整に時間を要した。 3点目は、研究参加者(入院中のがん患者)の公募をポスター掲示にて行ったが、参加者の協力がスムーズに得られなかった。そのため、研究者らが研究施設(病棟)に出向いて協力要請を行った。2018年度は研究遂行上、それぞれに時間を要したことで遅れが生じたものと考える。
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今後の研究の推進方策 |
2019年度の予定は、引き続き研究参加者を募り、タクティールケア介入を『A:背部・足部ケア群』、『B:背部・手部ケア群』、『C:手部・足部ケア群』と行い、睡眠に係るデータ収集をしていく。研究参加者の公募が進まない場合は、研究施設(病棟)を増やすことも検討していく。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究参加者(入院中のがん患者)の協力がスムーズに得られなかったため、データ収集時に使用するアクチグラフのレンタル料及び研究参加者への謝礼品に予定通りに使用できなかった。2019年度は、レンタル料、謝礼品、情報収集のための学会参加旅費等に使用予定である。
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