研究課題/領域番号 |
18K10222
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研究機関 | 川崎医療福祉大学 |
研究代表者 |
赤田 いづみ 川崎医療福祉大学, 医療福祉学部, 講師 (40735875)
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研究分担者 |
伊東 美佐江 山口大学, 大学院医学系研究科, 教授 (00335754)
石井 豊恵 神戸大学, 保健学研究科, 教授 (00452433)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 看護学生 / 予期的社会化 / 尺度開発 |
研究実績の概要 |
本研究は、看護学生の予期的社会化を概念化し尺度開発を行うことを目的としている。 2018年度は、予期的社会化について関連する文献を概観し整理を行った。 また、予期的社会化の尺度の元となるアイテムプールを作成のため、インタビュー調査を計画していた。そのため、研究者の所属する大学の倫理審査委員会での承認を得た。本研究の第一段階であるインタビュー調査の対象者は、看護系大学の4年次生と卒後1~2年目の看護師である。半構造化インタビューを実施する前に、インタビューガイドを作成したが、作成したインタビューガイドで自分が知りたい情報を得ることができるかを確認するため、先に2名の学生に協力を得てインタビューを実施した。このインタビュー結果をもとにインタビューガイドを修正した。その後、4名の学生にインタビューを実施し、現在はそのデータを分析中である。しかし、協力者数が目標とする看護系大学生20名には達しておらず、さらなるインタビューが必要である。 そして、もう一つの対象者となる卒後1~2年目の看護師のインタビューを実施するため、病院へ出向いて説明を行い、1施設の病院長と看護部長に研究協力への同意を得た。インタビュー自体は、協力者を募集中であり、まだ実施はできておらず、これから協力者と日程調整をしながらインタビューを実施する予定である。 2018年12月には、第38回日本看護科学学会学術集会に参加し、看護教育の研究を中心に本研究のテーマに関連する内容の発表を聞き情報収集を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
当初計画では、2018年度で看護学生と卒後1~2年目の看護師を対象に半構造化インタビューを実施し、分析結果から尺度のアイテムプールを作成する予定であった。これに対して遅れが生じたのは、学生のインタビュー協力者を募ったが、20名を対象としているが、6名しか協力が得られていないことで十分な人数が確保できなかったためである。また、卒後1~2年目の看護師については、協力をしてくれる病院が少なく、1施設協力をいただけることになったが、年度末となったため、インタビューへの協力者の募集段階までとなっているためである。
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今後の研究の推進方策 |
インタビューの協力者に関しては、年度がかわったため、2019年度の看護大学4年生を対象として再度研究協力をお願いしていきたいと考えている。また、卒後1~2年目の看護師には、これからインタビューを実施していく。1施設だけでは十分な看護師数が確保できなかった場合、他の施設にも協力を得られるように依頼をしていく。また、人数に関わらず、インタビュー結果を分析してみて十分な情報が得られたと判断できたら、その段階で協力者の再募集は行わず、次の段階へと進めていこうと考えている。
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次年度使用額が生じた理由 |
2018年度に予定をしていたインタビュー調査が進んでおらず、逐語録の作成にかかる費用や、謝金、必要な物品等の購入ができていないため、使用予定金額より大幅に少なくなっている。 2018年度に使用できていない研究費は、2019年度に計画より遅れているインタビューの実施をし、逐語録の作成やインタビュー協力者への謝金、分析等の諸費用として使用予定である。また、2019年度はインタビューの分析結果から看護学生の予期的社会化尺度を作成する予定である。尺度は、得られたインタビュー結果を分析後、カテゴリーを予期的社会化の下位概念に位置づけ、これを下位尺度として質問項目を作成する。その後、作成した尺度を用いて質問紙による予備調査後に本調査を実施するため、質問紙の印刷や回収の郵送料、集計の業者への委託費用として2019年度の予算を使用する予定である。 そして、2020年度は、この調査結果から尺度の信頼性と妥当性を検証後、論文投稿と学会発表を行う予定であるため、論文の投稿費用や英論文作成時のネイティブチェック費用、学会発表にかかる費用や旅費として使用する予定である。
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