研究課題/領域番号 |
18K10224
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研究機関 | 日本赤十字九州国際看護大学 |
研究代表者 |
本田 多美枝 日本赤十字九州国際看護大学, 看護学部, 教授 (40352348)
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研究分担者 |
福田 美和子 東京慈恵会医科大学, 医学部, 准教授 (80318873)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 省察 / 共同思考 / 看護管理者 / プログラム開発 |
研究実績の概要 |
平成30年度は①看護管理者支援プログラムの評価指標(二種類)の作成ならびに②6か月間の看護管理者支援プログラムの内容や方法の検討を行った。 具体的には①評価指標として「省察的実践自己評価ツール(看護管理者用)」を作成するために文献検討および認定看護管理者へのヒアリングを行い、3下位概念からなる49アイテムを原案として作成した。次に看護教育学の専門家2名、看護管理学の専門家2名、尺度開発の経験者2名の計6名による内容妥当性の検討を行い、下位概念とアイテムとの一致率や表現等の観点から検討を行い、3下位概念からなる38アイテムを抽出した。次いで確定した評価指標を用いて、協力の得られた8施設に勤務する看護管理者(看護係長)247名を対象に無記名自記式質問紙調査を行い、158名から回答を得た(回収率64.0%)。現在、有効回答153名(有効回答率96.8%)について、統計的手法を用いた分析を行っている。もう一つの評価指標である「学習する組織アセスメントツール(組織用)」については、文献検討から5つのアセスメントの視点を定め、自由記述にて組織のアセスメントを行うツールを作成した。このツールについては表面妥当性の検討を行った。 ②6か月間の看護管理者支援プログラムについては、文献検討ならびに研究代表者がこれまでに行ってきた教育プログラムや看護管理者へのヒアリング等から検討を行い、2019年度に実施するワークショップの日時、開催場所、3回のワークショップのねらい、具体的な展開方法、ワークショップ時および臨床現場で使用する記録用紙(アクションプラン記載用紙、リフレクションシート)、具体的なデータ収集方法を確定した。また、2019年度の支援プログラムの実施に向けて、研究代表者の所属機関における研究倫理審査を受審し、承認を得たうえで、研究協力施設の募集ならびに研究参加者のリクルートを行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成30年度の計画は、①看護管理者支援プログラムの評価指標(二種類)の作成ならびに②6か月間の看護管理者支援プログラムの確定であった。いずれも、ほぼ計画通りに進めることができ、2019年度の支援プログラムの実施に向けての準備を整えることができた。よっておおむね順調に進展していると評価した。
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今後の研究の推進方策 |
2019年4月に支援プログラムの参加者を確定し、6月、9月、11月に3回のワークショップを開催する予定である。また、ワークショップ開催前、開催中、開催後のデータ収集を行い、分析を進める。2020年度も同様のプログラムを実施予定であるため、その準備を進める。 「省察的実践自己評価ツール(看護管理者用)」については、臨床現場で活用できるツールにするために、現在進めている統計的分析の結果をもとにアイテムを精選し、最終確定した自己評価ツールを用いて、対象施設および対象者数を増やして、質問紙調査を実施する。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究者間の対面会議の回数を減らしメール会議を行ったこと、内容妥当性の検討においては、研究協力に伴う旅費を抑えることができたことで次年度使用額が生じた。これらは、次年度開催するワークショップ時のデータ分析にあたり、複数回の研究者間での対面会議の経費に使用予定である。
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