研究課題/領域番号 |
18K10224
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研究機関 | 日本赤十字九州国際看護大学 |
研究代表者 |
本田 多美枝 日本赤十字九州国際看護大学, 看護学部, 教授 (40352348)
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研究分担者 |
福田 美和子 東京慈恵会医科大学, 医学部, 准教授 (80318873)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 省察 / 共同思考 / 看護管理者 / プログラム開発 |
研究実績の概要 |
令和2年度は、①令和元年6月~令和2年2月に実施した看護管理者支援プログラムのテータ分析を行うこと、②支援プログラムを受講していない看護管理者153名のデータ(2019年2~3月質問紙調査実施)と看護管理者支援プログラムを受講した15名のデータを統計的手法を用いて比較分析し、支援プログラムの評価を行うこと等を計画していた。しかし一定期間、研究活動を遂行することができない状況が生じ、研究のスケジュールを一部変更し、データの分析を進めた。 具体的には、看護管理者支援プログラムに参加した15名について、「省察的実践自己評価ツール(看護管理者用)」によって収集した①プログラム参加前、②プログラム終了時、③プログラム終了3か月後のデータを比較分析した。その結果、①プログラム開始前に比べ、②プログラム終了時の「省察的実践」の得点が高値を示したこと、さらに②プログラム終了時に比べて、③プログラム終了3か月後の得点がやや高くなっていたことから、支援プログラムは看護管理者の省察的実践の実施に一定の効果があることが示唆された。今後は、これらの量的データに加え、グループリフレクションでの語りなど質的データの分析を進め、研究参加者に生じた認識や行動の変化に着目して、支援プログラムの評価を行う予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
令和2年度は、実施した支援プログラムのテータ分析を進め、支援プログラムの評価と成果発表を行う予定であった。しかし、予期せぬ事態によって一定期間、研究活動を実施できない状況となり、現在、データ分析の途上である。よって、計画よりやや遅れていると評価した。
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今後の研究の推進方策 |
開発した看護管理者支援プログラムの評価と公表を行う。具体的には、①看護管理者支援プログラムに参加した15名のグループリフレクションでの語りなど、質的データの分析を行う。②支援プログラムを受講していない看護管理者153名のデータ(調査は2019年2~3月に実施)と支援プログラムを受講した15名の「省察的実践」の量的データを、統計的手法を用いて比較分析を行う。③①および②の分析結果から支援プログラムの評価・検証を行う。④ワークショップで使用した教材や、評価指標となる「省察的実践自己評価ツール(看護管理者用)」については、臨床現場で活用できるツールにするために検討を加え、使用に関するリーフレットを作成する。⑤研究の成果を学会等で発表する。
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次年度使用額が生じた理由 |
令和2年度は、対面での会議が実施できなかったこと、また予期せぬ事態によって研究活動が実施できない期間があり、研究活動の遅れが生じた。そのため、研究期間を延長し、データ分析のための会議、研究成果の発表経費、研究成果を波及させるためのリーフレットの作成等に経費を使用する予定である。
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