研究課題/領域番号 |
18K10224
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研究機関 | 日本赤十字九州国際看護大学 |
研究代表者 |
本田 多美枝 日本赤十字九州国際看護大学, 看護学部, 教授 (40352348)
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研究分担者 |
福田 美和子 東京慈恵会医科大学, 医学部, 准教授 (80318873)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 省察的実践 / リフレクション / プログラム開発 / 看護管理者 / 共同思考 |
研究実績の概要 |
本研究は、スタッフ育成と患者ケアを直接行いながら看護管理を実践する看護管理者を対象に「実践-省察-共同思考を中核とした看護管理者支援プログラム」を開発することで、省察的実践の推進に資することを目的とした。 プログラム開発にあたって、2つの研究を実施した。 第1は、「省察的実践自己評価ツール」の開発である。これは、本研究で対象としている看護管理者を対象とし、省察的実践に対する自己評価を行うためのものである。文献検討とヒアリングから、評価項目として<省察的実践者としての役割モデル><他者へのリフレクション支援><人の成長を支える組織作りの推進者>の3下位概念38項目からなる自己評価ツールを開発した。本ツールは内容妥当性の検討を終えている。 第2は、「実践-省察-共同思考を中核とした看護管理者支援プログラム」の実施である。このプログラム構築は、文献検討およびヒアリングから行った。具体的には、共同思考の場となるワークショップを3か月毎に3回実施し、その間は各自の問題意識に基づく実践と省察を臨床現場で繰り返すプログラムとした。開発したプログラムにより看護管理者の「省察的実践」が推進するかどうか検討するため、10病院の看護係長15名を対象に本プログラムを実施した。その際、第1の研究で開発した「省察的実践自己評価ツール」を用いた。その結果、省察的実践の合計得点及び3下位概念のいずれも、プログラム前、プログラム終了時、プログラム終了3か月後と順に高いことが明らかとなった。また、研究参加者はプログラムに参加したことで【自分自身の行動や考え方の変化】と自分が【関与した人や組織の変化】を実感しており、このことが【今後の継続的な取り組みへの意欲】につながっていることから、本プログラムで設定した複数回の共同思考の場は、看護管理者が省察的実践の推進者としての成長を助けるものとなり得ることが示唆された。
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備考 |
実践-省察-共同思考を中核とした看護管理者支援プログラム パンフレット 実践-省察-共同思考を中核とした看護管理者支援プログラム<ワークショップ参加者用> パンフレット
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