研究課題/領域番号 |
18K10225
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
朝倉 京子 東北大学, 医学系研究科, 教授 (00360016)
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研究分担者 |
原 ゆかり 東北大学, 医学系研究科, 助教 (20756259)
高田 望 東北大学, 医学系研究科, 助教 (60746840)
杉山 祥子 東北大学, 医学系研究科, 助教 (00836174)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 地域包括ケア / 看護職 / 専門性 / 教育支援プログラム |
研究実績の概要 |
令和4年度の実績は、これまでの研究成果をふまえた教育支援プログラムの開発である。1.新型コロナウイルス感染症の拡大により、対面/集合での教育研修は困難であった。そこで、東北地方の介護施設に勤務する看護職を対象に、オンラインで実施した。オンラインであってもあまりに多い対象者数では研修の効果が薄れてしまうため、出席者を12名に限定して実施した。2.教育研修の前後で、評価指標を用いた測定を実施した。また、教育研修終了後に個別の面接調査を実施し、研修の効果を質的に評価することを試みた。3.評価指標を用いた効果測定は、サンプル数の限界があるため信頼性がない。そのため、評価指標を用いた効果測定は、今後の研究で実施する必要がある。面接調査では、複数人の語りから研修の効果が示唆された。 4.本研究期間全体を通じて、以下のことが明らかになった。①介護施設で働く看護職の専門性として「医師のいない環境での医療的判断や処置」「医療行為に関する裁量の発揮」「医療現場とは異なる価値の徹底」などが抽出された。②介護施設に勤務する看護職の専門性は、病院に勤務する看護職のそれと比べて、自律性は同等であるが分布に差があること、存続的/規範的コミットメントは介護施設の看護職のほうが高いことが明らかになった。③介護施設で働く看護職の蓄積疲労と精神健康の平均点は、病院に勤務する看護職よりも低く、良好な状態であることが明らかになった。④介護施設で働く看護職のワークエンゲイジメントを高めるために、労働環境に関する満足度と介護施設の看護に感じる魅力度が重要な寄与をすることが明らかになった。⑤介護施設の看護職の内発的入職動機はワークエンゲイジメントに有意な影響を与えたが、外発的入職動機はワークエンゲイジメントに有意な影響を与えなかった。
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