研究課題/領域番号 |
18K10237
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研究機関 | 千葉県立保健医療大学 |
研究代表者 |
河部 房子 千葉県立保健医療大学, 健康科学部, 教授 (00251843)
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研究分担者 |
植村 由美子 千葉県立保健医療大学, 健康科学部, 准教授 (00363846)
今井 宏美 千葉県立保健医療大学, 健康科学部, 講師 (00369406)
椿 祥子 千葉県立保健医療大学, 健康科学部, 助教 (10604861)
鈴木 惠子 千葉県立保健医療大学, 健康科学部, 助教 (10804403) [辞退]
木村 亜由美 千葉県立保健医療大学, 健康科学部, 助教 (30814066) [辞退]
石田 陽子 山形大学, 医学部, 講師 (60322335)
松田 友美 山形大学, 医学部, 教授 (90444926)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | フィジカルアセスメント / 臨床判断 / 臨床看護師 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、臨床現場における看護師のフィジカルアセスメント(以下PA)を活用した臨床判断に関する看護実践事例を収集し、PA技術修得段階に応じた効果的な学習教材を開発し、発信することである。3年間の研究期間内に、①臨床看護師のPA技術に関する学習ニードの解明、②PAを活用した看護師の臨床判断と看護実践事例の収集・収集事例に基づく学習教材の試作・評価・修正、③作成した学習教材の有用性の確認と社会発信、の3段階の研究を実施する。 2020年度は、2019年度に実施した学習ニーズ調査の分析結果について学会発表を行った。 学習ニーズ調査は、300床以上を有する医療施設に研究協力依頼を行い、4県9施設から同意を得た。各施設にて、看護師養成機関卒業後3年以上の看護師30人に質問紙調査を依頼し、116人の看護師より回答を得た。(回収率43.0%)その結果、臨床看護師のPAの学習ニーズとして高かったのは、循環器系・呼吸器系のアセスメントであり、学習ニーズ有とした者が80%以上であった。症候別では、「ショック状態」「胸痛」「呼吸困難」が60%前後であり、緊急性が高く生命に直結する症候に関するPAの学習ニーズが高かった。また、PA技術向上に向けた継続教育に関する要望(自由記載)を質的に分析したところ、「全スタッフの受講や定期的・継続的に実施する現任教育体制」「PAと関連情報をつなげてアセスメントする能力、看護実践につなげる能力の育成」ほか5つのカテゴリーが抽出され、PAで得た情報をどのように臨床判断に活用するか、臨床判断能力の育成に関する要望が明らかとなった。 以上から、継続教育におけるPA教育の充実にむけた教材作成として、上記のPA項目に重点をおいた教材作成が必要と考える。さらに臨床判断能力の育成につながる教材の構成と内容について検討を進める必要があると考えられた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
今年度は、臨床現場の看護師へのインタビューを行い、教材の素材となる臨床判断事例を収集する予定であったが、COVID-19の影響により、臨床現場でのデータ収集ができなかった。
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今後の研究の推進方策 |
COVID-19の感染拡大状況を勘案しつつ、昨年度実施できなかった臨床判断事例の収集を行い、そのコンテンツを組み込んだ教材の試案を作成する。作成した試案教材について、有用性を検討する。
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次年度使用額が生じた理由 |
今年度はデータ収集が進まず、教材作成を進めることができなかったため、次年度に教材作成とその有用性の検証を進める。そのために必要な物品購入や旅費・謝金等の経費とする。
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