本研究は特定行為を行う看護師(以下、看護師)が遭遇する倫理的問題と倫理教育の実態の双方から倫理教育を考えるため①看護師が体験した倫理的問題、②研修機関の倫理教育実態調査を行った。①対象看護師は臨床看護師と同様に、患者の尊厳、身体拘束や鎮静に係る行為を経験し、医師との信頼関係の構築は解決が難しいと問題と認識されていた。②研修機関での教授内容は「看護師としての倫理的姿勢」「患者への説明責任」「多職種協働とコミュニケーション」があげられた(日本看護倫理学会誌16(1)掲載)。研修機関で問題解決につながる教育がある。医師との関係構築と協働の問題については、看護師による実践上の思考と行動力が課題である。
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