| 研究課題/領域番号 |
18K10246
|
|---|
| 研究機関 | 宮崎県立看護大学 |
|---|
研究代表者 |
山岸 仁美 宮崎県立看護大学, 看護学部, 教授 (30185863)
|
|---|
| 研究分担者 |
藏元 恵里子 宮崎県立看護大学, 看護学部, 講師 (30765839)
日高 真美子 宮崎県立看護大学, 看護学部, 助教 (00816168) [辞退]
|
|---|
| 研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
|
| キーワード | 神経難病患者 / 看護師の判断過程 / 生活 / 看護過程 |
|---|
| 研究実績の概要 |
本研究は、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、筋ジストロフィーのある患者を主な対象として、看護師の知識や経験、直感などに基づいて、〈運動と休息〉に焦点を当てて、どのように看護上の判断やケアがなされるか、その構造の可視化を試みるものである。
神経難病患者への訪問看護師のインタビューの分析を行い、国際学会に発表した。自宅で過ごす患者には、患者と家族が願う生活を実現したいという強い思いが存在していた。神経難病は進行性の病態であるが、日常生活において、患者は、他者の力を活用する状況と、道具や移動器具、姿勢などを創意工夫して自力でなんとしてでも成し遂げる状況を創りだしていた。訪問看護師は、患者の細やかにニードを把握し、患者の望む生活の実現に向けて、患者自身が支援を選び取れるよう支援していた。そして、生命力の消耗を最小にするよう〈食と排泄〉〈運動と休息〉のバランスをとる技を生み出していることが明らかになった。
前年度に学会発表した神経難病患者のケアに伴う看護師の判断過程について、論文化した。さらに、サーモグラフィーを用いた実験研究については、健常者を対象に、温罨法による身体各部の温度変化を可視化し、今後の実験研究の方向性を検討した。
|
| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
COVID-19の感染拡大の影響により、行動自粛等も重なり実施を次年度に見送る必要があったため。
|
| 今後の研究の推進方策 |
神経難病患者の〈運動と休息〉に焦点を当てた、ケアと看護者の判断過程のデータ集積をさらに進める。COVID-19の感染拡大の状況を見極めながら、優れた看護者の実践を参加観察し、その実践につながる判断過程のインタビューを行うことも検討する。
すでに得られた分析結果をもとに、実践で用いられている＜運動と休息＞のバランスを整えるケアを健常者に実施し、身体に生じる変化を測定し、基礎データとする。
|
| 次年度使用額が生じた理由 |
COVID-19の感染拡大の影響により行動自粛を行う必要があり、学会発表のための旅費等に未使用額が生じた。次年度、使用予定である。
|
