研究課題/領域番号 |
18K10247
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研究機関 | 足利大学 |
研究代表者 |
佐藤 栄子 足利大学, 看護学部, 教授 (20279839)
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研究分担者 |
青山 みどり 足利大学, 看護学部, 教授 (60258887)
今泉 郷子 東海大学, 医学部, 教授 (10259161)
山門 實 足利大学, 看護学部, 教授 (80538281)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | アクティブラーニング / 主体的学修態度 / 教育評価指標 / 成人看護学 / 教育プログラム |
研究実績の概要 |
アクティブラーニング型授業への関心が高まり、様々な取り組みや研究が行われている一方で、アクティブラーニング型授業の抱える問題点なども指摘され始めている。このような動向を背景に、本研究での目的のひとつである主体的学修態度評価尺度開発に関する研究に先立ち、まず今年度は看護基礎教育におけるアクティブラーニング型授業の実践状況、教育評価に着目し、今後の課題を明らかにすることが必要と考え、文献レビューを実施した。 文献データベース医学中央雑誌Web版を用いて、‘アクティブラーニング’‘看護’をキーワード、2012年以降に発刊された原著論文、の条件で検索した。看護学生を対象に、正規の教育カリキュラム内で、アクティブラーニング型授業の特徴を含む看護基礎教育を実践した介入研究であり、実践内容と、その評価方法が明記されているもの12文献を分析対象とした。アクティブラーニング型授業の対象者や授業回数、科目は様々であり、主な技法は、グループワークやその成果発表、PBLやTBL、シンクペアシェアだった。教育評価指標としては複数の指標を用いた文献が多く、主に態度や能力、学習行動などに対する学生の自己評価、学生による自分の学びについての記述が用いられていた。文献レビューの結果から、パフォーマンス評価やポートフォリオ評価の少なさ、計量心理学的検討がなされていない尺度を使用した教育評価の多いことが課題であると考えられた。その結果を元に、現在は教育評価尺度を中心とした文献レビューに取り組んでいる。 さらに主体的学修態度向上を目指した成人看護学領域でのアクティブラーニング型教育プログラムの作成に向けた準備として、救急看護に着目した講義、演習に関する文献レビュー、これまでの教育実践の検討も行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初の予定では主体的学修態度評価尺度開発に取り組む予定であったが、アクティブラーニングに関する研究分野は変化が著しいことから、まず看護基礎教育における現状を把握し、問題点を明らかにすることとしたためである。
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今後の研究の推進方策 |
来年度はアクティブラーニング型授業の教育評価指標となる主体的学修態度の要素を、文献レビューやインタビュー調査などをとおして抽出し、尺度案を作成する予定である。また成人看護学領域でのアクティブラーニング型教育プログラム開発に向けての準備も、併せて行っていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
主体的学修態度評価尺度開発に関する研究を実施する前に、アクティブラーニング型授業の実践状況などに関する文献レビューを追加し、2018年度に実施予定だった調査を来年度に持ち越したため、次年度の使用額が生じた。
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