研究課題/領域番号 |
18K10258
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研究機関 | 関東学院大学 |
研究代表者 |
金井パック 雅子 関東学院大学, 看護学部, 教授 (50204532)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 新たなサービス開発 / 戦略 / 急性期病院 |
研究実績の概要 |
急性期病院における新たなサービス開発への要因と戦略について、以前行った9名の看護部長へのインタビューの結果を分析した結果、新たなサービスの開発に大きく影響していたのは、診療報酬の変化であった。診療報酬は、病院の収入に直結しているため管理者としては、どの医療サービスが診療報酬点数につながるのか、2年毎に行われる診療報酬改定の内容をいかに経営戦略に取り入れるかにその手腕を発揮していた。また、看護部長としての変革への強い意思も要因のひとつであった。組織変革への強い思い、つまりパッションも管理者として大事である。 戦略については、5つの要因が明らかになった。それらは、1)新たなサービスが収入を確約すること、2)ステークホルダーをいかに巻き込むか、3)ステークホルダーと事前に情報を共有すること、4)院長と信頼関係を築くこと、5)タイミングである。ステークホルダーとして、病院長と事務長があげられた。病院経営の三役として、病院長、事務長、看護部長は、常に情報を共有すること、そして情報共有の場をいかにタイムリーに設けるかも看護部長の働きかけが鍵であることが明らかになった。 この成果は、第41回日本看護科学学会学術集会(ウエブ開催)におけるEnglish Sessionにおいて口頭発表を行った。 2021年度は、海外の病院へのヒアリングを予定していたが、新型コロナウイルス感染症の拡大のため、実施することができなかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
当初の研究方法は、海外の病院へのヒアリングであった。しかし、新型コロナウイルス感染症拡大のため、渡航することができなかったため、計画通りに進めることができかなった。
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今後の研究の推進方策 |
2022年度は、当初の予定である海外の病院へのヒアリングを実施する予定である。すでにイギリスの団体には、コンタクトをとってある。その他、いくつかの団体へのアプローチも進めている。本研究の最終年度の予定であった2020年度に新型コロナウイルス感染症によるパンデミックが起こり、海外渡航が不可能になったことで、本研究は延長せざるを得なかった。2022年度も新型コロナウイルス感染症の状況により、研究計画を変更せざるを得ない可能性もある。
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次年度使用額が生じた理由 |
本研究は、2020年度に終了予定であったが、新型コロナウイルス感染症のため2021年度への延長した。しかし、2021年度も同感染症の収束がみられず、研究方法である海外の病院へのヒアリングをすることができなかった。そのため、2022年度に研究を延長することとした。 2022年度は、海外の病院へのヒアリングを実施する予定である。そのための渡航費用およびヒアリングの謝礼として使用する予定である。
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