研究課題/領域番号 |
18K10264
|
研究機関 | 日本赤十字広島看護大学 |
研究代表者 |
村田 由香 日本赤十字広島看護大学, 看護学部, 教授 (20389125)
|
研究分担者 |
宗内 桂 日本赤十字広島看護大学, 看護学部, 講師 (30734016)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
|
キーワード | 中堅看護師 / リーダーシップ / 能力開発プログラム |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、中小規模病院に勤務するキャリア中期ジェネラリスト看護師のリーダーシップ育成プログラムを作成することである。このプログラムの目的は、OJTを基盤にしたリーダーシップ能力の育成である。2021年度に試案として作成した中堅看護師のリーダーシップ能力開発プログラムを医学書院雑誌「看護管理」に【続・中堅看護師のリーダーシップ 求められる役割を明らかにする尺度と教育プログラム】の特集として掲載され、また、同社が開催するon-lineセミナーを8月に実施した。これにより、開発したリーダーシップ育成研修受講を希望される施設もあり、2022年10月からアクションリサーチとして「中堅看護師のリーダーシップ育成研修」を5施設の中小規模病院計51名を対象に実施した。コロナ禍による感染防止対策の関係上、研究者の所属する学内での集合研修が不可能であったため、各施設5回の院内研修会を実施したが、一部施設は、クラスター発生等の為、研修会の延期を繰り返し、まだすべてを終了していない。また、受講者が企画書立案し、実施、成果報告の予定であったが、10月から開催したため、受講者自身の企画書作成にとどまっている。本研修の評価として、研修第1回目と5回終了後に、研究者の開発した中堅看護師のリーダーシップ測定尺度等の自己評価について、質問紙調査を実施している。また、5回終了後は受講の満足度についても質問を加えた。さらに、取り組み課題の実施状況、自身の行動・思考の変化、職場の人々の関係性の変化、取り組み過程の経験から得た持論を明らかにするために、フォーカス・グループ・インタビューを実施している途中である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ禍により、集合研修を実施することが困難であり、研修会開催も10月となったため、3年目までの計画の実施となっている。また、本研修は、受講者自身が、自らリーダーシップを発揮する企画を立案し、実施、評価までを一連の研修としているが、開始時期が遅れたこと、クラスター発生により計画的に進まなかったことなどの理由から、企画案の実施・評価までには至っていない。そのため、研修会の評価もまだ十分とは言えない状況である。
|
今後の研究の推進方策 |
今年度は、研修会を研究者所属の学内での集合研修を6月から12月まで開催することを計画している。これにより、研修会の評価を量的・質的に調査を実施する計画である。プログラム終了後には、看護師長等からの他者評価、ケアの質の変化からプログラムの有用性を明らかにする。 また、本プログラムについては、今後の改善として、リーダーシップ研究者にスーパーバイズを受ける予定である。2022年度から2023年6月までの成果については、分析をまとめた時点で、学会発表、論文作成をする予定である。
|
次年度使用額が生じた理由 |
研修会の実施が遅れたために、質問紙調査及びインタビュー調査によるデータ収集が遅れ、関連また、アルバイト等の人件費が発生しなかった。今年度は、昨年度分の調査結果の入力、整理も併せて、経費が発生することとなる。また、コロナ禍による学会への交通費も発生しなかったが、今年度は、関連学会が現地開催となるため、旅費等も発生する。 研修会資料作成のための印刷費・物品費も新たに申請する計画である。
|