研究課題/領域番号 |
18K10265
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研究機関 | 日本赤十字九州国際看護大学 |
研究代表者 |
小手川 良江 日本赤十字九州国際看護大学, 看護学部, 講師 (90341544)
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研究分担者 |
本田 多美枝 日本赤十字九州国際看護大学, 看護学部, 教授 (40352348)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 中堅看護師 / キャリア支援 / レジリエンス |
研究実績の概要 |
医療の質の担保のためには、専門的な知識と技術および生活経験を有する中堅看護師が担う役割が重要である。しかし、中堅看護師は様々な負担により離職を選択する場合も多い。このような状況から中堅看護師に対して、レジリエンスを強化することが支援の一つであると考え、中堅看護師のレジリエンスを引き出す支援モデルを構築することを目的とした。しかし、COVID-19の影響により、支援モデルを構築・実施することは難しい状況にあった。そのため、中堅看護師のレジリエンスを引き出す支援モデルを構築に向けた示唆を得るために、2019年~2021年に6名のインタビューを実施した。 分析の結果、中堅看護師のキャリア発達におけるレジリエンスの様相は、困難を何度も経験しているが、周囲を調整しながら多くの支援を受けて困難を乗り越え自己の成長につなげるという一連のプロセスであることが明らかになった。また、困難を乗り越えるためには、中堅看護師が自身の力を発揮し、主体的に行動することが重要であった。 これらの結果から、中堅看護師に対して、中堅看護師が自身の状況を振り返り、自己の状況を客観的に捉え、主体的に行動できるように支援することの必要性が示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
200名程度の看護師を対象としたアンケート調査やレジリエンスの支援モデル案を実施することを予定していたが、COVID-19の影響により実施は困難であった。しかし、6名のインタビューを質的に分析することにより、中堅看護師のレジリエンスをプロセスとして描くことができた。そのため、中堅看護師のレジリエンスを引き出す支援モデルについての示唆を得ることができた。
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今後の研究の推進方策 |
6名のインタビューを質的に分析することにより、中堅看護師のレジリエンスをプロセスとして描くことができた。そのため、次年度は中堅看護師のレジリエンスを引き出す支援モデルについて具体的に検討する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
COVID-19の影響により、医療従事者を対象として、中堅看護師のレジリエンスを引き出す支援モデルを実施することは難しい状況であった。そのため、使用額に差額が生じた。 次年度は中堅看護師のレジリエンスを引き出す支援モデルを検討し、実施につなげる予定である。検討や実施については、臨床の看護師の協力を得ることも考えている。支援モデルの検討や実施のために助成金を使用する計画である。
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