研究課題/領域番号 |
18K10267
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
高橋 さつき 群馬大学, 大学院保健学研究科, 講師 (50412987)
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研究分担者 |
中沢 信明 群馬大学, 大学院理工学府, 准教授 (80312908)
廣村 桂樹 群馬大学, 大学院医学系研究科, 教授 (70292597)
岡 美智代 群馬大学, 大学院保健学研究科, 教授 (10312729)
上星 浩子 群馬パース大学, 保健科学部, 教授 (20389745)
清水 美和子 群馬パース大学, 保健科学部, 講師 (80593714)
井手段 幸樹 群馬大学, 大学院保健学研究科, 助教 (90761247)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 慢性腎臓病 / 患者教育 / スマートフォン / アプリケーションソフトウェア / シリアスゲーム / コンピュータ支援学習 / セルフマネジメント / 動機づけ |
研究実績の概要 |
本研究の主要な目的は、JSPS科研費26463309にて開発した慢性腎臓病(以下、CKD)患者用アプリケーションソフトウェア(以下、アプリ)『腎臓アプリ』に、3年間でシリアスゲームを搭載することである。交付額に基づき研究内容や方法などの実現性を検討した結果、2018年度に予定していたCKD患者教育に関する実態調査をやめ、①『腎臓アプリ』の存在を認知していただくために、チラシ類を作成する。②シリアスゲームに関する文献研究を行い、開発に向けた示唆を得る。を行うこととした。 『腎臓アプリ』は2018年3月に開発されたばかりで、研究成果を社会に還元すべく広報活動はまだ行っていなかった。そのため、先ずは『腎臓アプリ』の特長や利便性などを記載したポスター、チラシ、三つ折りリーフレット、ポケットティッシュを作成し、一般市民を対象とした健康フェスタや、医療従事者を対象とした研修会などで配布・広報活動を行った。 ②に対しては、システマティックレビューに準ずる方法で国内外の文献を探索し、現在までに論文化されたシリアスゲームの概要とその効果を明らかにした。尚、『腎臓アプリ』の対象者は成人(小児や青年期ではない)を想定しており、文献の探索においても成人を対象としたシリアスゲームに焦点を当てた。データベースは医中誌Web、CiNii、PubMed、CINAHLを用いたが、該当文献は3件だけであった。その結果、開発にむけて活用できる示唆はいくつか得られたが、更なる探求が必要である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究の進捗状況を「やや遅れている」とした理由は、以下のとおりである。 『腎臓アプリ』の特長や利便性などを記載したポスター、チラシ、三つ折りリーフレット、ポケットティッシュの作成は2018年度の後半に取り組んだため、2019年2月に完成した。3月に開催された健康フェスタ等での配布には間に合ったが、十分な広報活動期間を設けることができなかった。 シリアスゲームの開発に向けた示唆を得るための文献研究は、再現性のある方法で実施できたが、該当文献が少なかった。使用した文献検索サイトは文献研究でよく用いられるサイトではあっが、本研究のように情報通信技術を対象者の健康を高めるために医療に導入するe-Healthに焦点を当てた文献検索サイトも含め、更に探求する必要がある。 2019年度はシリアスゲームの開発を予定しているが、現段階ではまだ開発するシリアスゲームの検討に至っていない。早急に追加文献研究を済ませ、遅れを取り戻していく。
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今後の研究の推進方策 |
最優先でe-Healthに焦点を当てた文献検索サイトで先行研究を探索し、シリアスゲームの開発に活用できる示唆の抽出を行う。既に成人を対象としたさまざまなシリアスゲームの先行研究、それもシリアスゲームの系統的レビュー、アプリレビュー、コンテンツ分析などを行った先行研究を複数確認している。これら先行研究の検討・考察に取り組み、開発するシリアスゲーム案の構築を行っていく。 2019年度にメインで予定しているシリアスゲームを搭載した『腎臓アプリ2』の開発は、前述のシリアスゲーム案が決定後に取り組む。『腎臓アプリ2』の評価研究の計画立案も2019年度に予定しているが、2020年度に延期し、シリアスゲーム案の構築に集中して取り組むようにする。 また、『腎臓アプリ』の広報活動は全員で継続的に取り組み、作成したポスター、チラシ、三つ折りリーフレット、ポケットティッシュを利活用していく。
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次年度使用額が生じた理由 |
次年度使用額が生じた理由は、交付額に基づき研究内容や方法などの実現性を検討・修正して研究に取り組み、予定より若干低額でチラシ類の作成と文献研究が実施できたためである。この金額は今年度の経費に組み入れて運用し、CKD患者用アプリ『腎臓アプリ』に搭載するシリアスゲームの開発に使用する予定である。
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