研究課題/領域番号 |
18K10269
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
森川 浩子 京都大学, 医学研究科, 研究員 (10313743)
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研究分担者 |
任 和子 京都大学, 医学研究科, 教授 (40243084)
北田 宗弘 金沢医科大学, 医学部, 准教授 (40434469)
古家 大祐 金沢医科大学, 医学部, 客員教授 (70242980)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 高齢者糖尿病 / 加齢変化 / 認知機能 / 糖尿病重症化予防 / アクセプタビリティ / 生活習慣改善 / 動機づけ面接 / 老年症候群 |
研究実績の概要 |
わが国の高齢化率は29.2%(2024年調査)に到達している。また65歳以上の高齢者において、糖尿病及び耐糖能異常者を合わせた割合は約40%であり、非常に高率である。高齢者糖尿病は、加齢変化による身体機能・認知機能の低下が起こっているため、糖尿病重症化予防のための戦略が重要になっている。本研究では、米国CDC(Centers for Diseases Control and Prevention:米国疾病予防管理センター) が開発したNational Diabetes Prevention Programに着目した。これは1996年から展開され、PreventT2: Proven Program to Prevent or Delay T2 Diabetes として大きな実績を上げている。PreventT2 では、耐糖能異常・糖尿病患者を対象に、生活習慣改善によるアクションプランを立て、参加者とコーチの共同意思決定によって展開する。PreventT2 では、医療職者に対するLifestyle Coach Training という教育訓練を、糖尿病関連学会と連携して実施され、研究代表者は所定のオンライン講義及びPreventT2 認定施設での臨床実践見学を終了した。PreventT2 では、動機づけ面接を導入し、臨床における行動変化を促進する技法を導入した。先行研究では、高齢者糖尿病におけるアクセプタビリティの重要性が指摘され、複雑な慢性疾患による負担(Burden) と、変化を求める感情(Attitude)など、7項目の視点が提起された。高齢者糖尿病管理においては、加齢に伴う身体機能低下や認知機能低下に対応した生活習慣改善が求められる。PreventT2は、糖尿病重症化予防において効果的であり、科学的根拠に基づく生活習慣改善を起こすうえで、具体的な示唆に富む。
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