研究課題
今年度は、『がん患者が「最期まで自分らしく生きる」を支える日本型ACP看護支援モデル』(以下「本モデル」とする。)の評価方法について、研究分担者および研究協力者との度重なる協議を経て、本モデルの有効性を評価するランダム化比較試験の実施可能性試験の研究計画を作成し、倫理審査申請をおこなった。本実施可能性試験において、中間評価を設けることで、調査対象者の安全および研究の完全性を担保することの必要性とその方法を検討した。研究実施計画の内容は調査対象者の登録を依頼する診療科の長及び看護師長、緩和医療科の長に説明し、調査実施の承認を得た上で、研究代表者の所属する機関に設置されている倫理審査委員会に審査申請した。研究実施計画書作成の過程においては、設定すべき調査対象者の適格基準および除外基準、プライマリエンドポイント及び副次評価項目、介入者の作業手順書、割付調整因子の設定を含むランダム化の方法、サンプルサイズの設定等について、分担研究者及び研究協力者と協議を重ねた。また、調査対象者の登録を依頼する医療機関の診療科に所属する医師を対象に、本研究計画について説明し、調査対象者の負担を最小限にし、臨床医の診療の妨げとならないよう、研究の実施可能性を慎重に検討した。さらに、米国で開発された、ACPの進展度を測定する尺度である、ACP engagement scale (15、9、4項目版)の日本語版の信頼性・妥当性の検討に関する研究結果について論文作成した。
3: やや遅れている
研究代表者および共同研究者の異動、COVID-19の影響により、当初予定していた質的調査の実施に遅延が生じたため。
「日本型ACP看護支援モデル」の有効性について、量的・質的研究における分析結果を混合研究法を用いて多角的に検討することで、看護師が本モデルに基づいたACPを支援することにより、患者の人生の最終段階における医療に関する決定プロセスが円滑に進展し、Quality of Life(QOL)の維持・向上に寄与するか評価する。
今年度予定していたものの完了しなかった質的研究に係る経費を次年度使用するため。
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すべて 雑誌論文 (5件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件) 学会発表 (7件) (うち国際学会 4件、 招待講演 2件) 図書 (1件)
看護管理
巻: 30 ページ: 140~152
10.11477/mf.1686201508
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看護
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