研究課題/領域番号 |
18K10281
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
高山 京子 順天堂大学, 医療看護学部, 准教授 (30461172)
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研究分担者 |
佐藤 まゆみ 順天堂大学, 医療看護学研究科, 教授 (10251191)
大内 美穂子 千葉県立保健医療大学, 健康科学部, 講師 (30614507)
佐藤 禮子 東京通信大学, 人間福祉学部, 教授 (90132240)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 骨転移 / がん看護 / 至適生活 / 看護介入プログラム / 放射線治療 |
研究実績の概要 |
本年度は、外来看護師が通常の業務を行いながら「骨転移に放射線治療を受けるがん患者の至適生活を支援する看護プログラム」を活用する際の課題について、前年度行ったインタビュー調査のまとめと、プログラム修正の検討を行った。 1)インタビュー調査の結果 プログラムの内容については、骨転移がん患者の至適生活の支援に役立つだろうという評価は得られた。各施設で活用する場合の課題として、プログラム介入の時期・回数・介入にかかる時間、外来看護師がプログラムの内容を理解しやすいような表現の工夫の必要性、疼痛コントロールや体の動かし方等の知識の不足、多職種との連携等が抽出された。 2)プログラム修正の検討 インタビュー調査結果に基づいて、研究者間で話し合いを行った。プログラムの介入方法は、各施設の状況に即して対面以外の方法も取り入れること、介入回数を分割し1回あたりにかかる時間を短くして負担を少なくする等で対応できると考えられた。また、プログラムの表現が難しいところについては、外来看護師用のプログラム実施のためのガイドに、具体的な患者への問いかけ文を含めるなどの工夫をすることとした。新たな課題として、外来看護師がプログラムを適切に実施するために、疼痛コントロールや骨転移部位を考慮した体の動かし方についての知識が得られるような講習会を事前に行う必要があること、特に体の動かし方については動画等を用いて患者に説明すること、そのために新たなツールを作成する必要があることが挙げられた。これらを踏まえて、プログラムの修正に取り組んでいる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
研究代表者の所属変更や新型コロナウイルス感染症による非常事態宣言により、前年度調査結果の検討開始時期が遅れてしまった。
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今後の研究の推進方策 |
調査結果から、当初の研究計画で予定していなかった新たな2つの課題が見いだされた。①修正版プログラムを実施する外来看護師向けに、疼痛コントロールや体の動かし方等に関する知識を提供する講習会の開催。②患者説明に使用するための、体の動かし方についての動画の作成。 ①②いずれも、修正版プログラムを臨床で活用する前に実施する必要がある。そこで、次年度は、プログラムの修正の完成とそれに伴う外来看護師用のガイド作成、動画の作成までを完成させるように計画を変更する。動画の作成に対しては、協力者を得て早急に取りかかる。
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次年度使用額が生じた理由 |
プログラムの修正に伴うツールの作成が遅れており、それにかかる費用を繰り越している。また、研究を遂行するための新たな課題として、体の動かし方について動画を作成する必要がある。これは、当初の研究計画では想定していなかったが、調査結果から患者にわかりやすく説明し、かつ外来看護師が負担なくプログラムを臨床で適用するために必要と判断した。動画作成にあたっては、理学療法士の協力が不可欠であるためその謝金、事前会議の費用、撮影に必要な物品、撮影場所の費用等が新たに必要となる。そのため、次年度は、動画作成も含めたプログラムの臨床適用前までに必要なツールに対して使用することとする。
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