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2021 年度 実施状況報告書

精神障害者と家族が抱える「親亡きあとの問題」に対する対話型支援コンテンツの開発

研究課題

研究課題/領域番号 18K10282
研究機関岐阜県立看護大学

研究代表者

石川 かおり  岐阜県立看護大学, 看護学部, 教授 (50282463)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2023-03-31
キーワード精神障害者 / 親亡き後のこと / 精神科訪問看護 / 対話型支援 / 家族支援
研究実績の概要

2020年に実施した対話型カフェでの対話内容に関する分析を行った。対話テーマ①事前に本人/家族と話したいこととして『働くこと』『居場所・住む場所』『収入・金銭管理』『他者の力を借りること』『本人の目標や好きなこと』等のほか『話したくても話せない』等の状況も語られた。テーマ②知っておきたい情報・知識として『親として事前に準備できること』『日常生活に関する支援』『経済的保障と手続き』『災害時の対応』等のほか『情報や知識を活用できるかわからない』等の状況も語られた。テーマ③準備していること/準備したいこととして『遺言状を書く』『家族以外の支援者をつくる』『少しずつ一人暮らしに向けた準備をする』等のほか『先を見越して準備をすることが難しい』等の状況も語られた。対話カフェの目的は概ね達成され、先行研究では当事者も家族も親亡き後のことを家族内では話題にしづらいと感じていることが示されているが、まずは家族ではない他者と一緒に、正解を求めたり問題解決を図ることではなく対話を楽しむことや交流することを目的としたカフェ型の対話の機会を提供することは、支援として有用であることが示唆された。
また、フィンランドで実践されているAnticipation Dialogue(未来語りのダイアローグ)を視察し(オンライン)、対話型支援の有用性について検討した。
親亡き後のことに関する支援の実際と課題について精神科訪問看護師を対象とした質問紙調査について再分析を行い、投稿に向けた準備を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い、本務である看護学の実習や授業において大幅な変更が必要となり、研究のための時間を予定通り確保することが難しい状況があった。
また、同じく感染拡大に伴い、対話を通した支援およびインタビューの実施が難しい状況にあった。

今後の研究の推進方策

対話型ツールに関して訪問看護師を対象としたインタビューを実施し、対話型ツールの修正版を作成する。
フィンランドにおいて精神障害者と家族を対象に実践されているOpen Dialogueを視察し(オンライン)、本研究における対話型支援の有用性についての検討を行う。
精神科訪問看護師を対象とした質問紙調査、精神障害者を対象としたインタビュー調査については、論文の投稿を行い、対話カフェの分析結果については学会発表を行うなど、すみやかに成果発表をすすめる。
最終的な報告書をまとめる。

次年度使用額が生じた理由

新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い、予定していたワークショップとインタビューが開催できなかったこと、本務が多忙となり研究時間の確保が難しい状況あったことが主な理由である。
今年度は精神科訪問看護師を対象としたインタビューの謝金、視察費用、発表のための学会参加費、対話型ツールの製本費、研究報告書の作成費として使用する予定である。

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公開日: 2022-12-28  

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