研究課題/領域番号 |
18K10290
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研究機関 | 聖路加国際大学 |
研究代表者 |
松本 文奈 聖路加国際大学, 大学院看護学研究科, 助教 (60735603)
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研究分担者 |
林 直子 聖路加国際大学, 大学院看護学研究科, 教授 (30327978)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 外来看護 / 看護実践能力 / 尺度開発 / ジェネラリストナース / 自己評価尺度 / 教育プログラム |
研究実績の概要 |
本研究は、外来で働くジェネラリスト(以下外来看護師)が実践する優れた看護に焦点をあて、その看護実践能力の測定を可能とする尺度を開発した。 はじめに尺度開発のため、外来で働く専門性の高い看護師10名に「外来看護師の優れていると感じた実践のエピソード」について半構造化面接を実施し、外来看護師に特徴的な概念を抽出した。概念枠組みはICNジェネラリスト・ナースの国際能力基準フレームワーク3分類体系『看護現象』『看護活動』『看護アウトカム』を基盤とした。結果、外来看護師の看護実践能力として、18サブカテゴリーから成る6カテゴリー【Ⅰ.外来診療を円滑に進める柔軟な業務処理能力】、【Ⅱ.診療前後の看護支援を医師・同僚と共有する力】、【Ⅲ.所属外来の専門的知識に基づき安全な通院治療を支える力】、【Ⅳ.支援を要する患者と各専門家(部門)をつなぐ力】、【Ⅴ.患者を主体とした継続性のある療養支援】、【Ⅵ.患者中心の外来医療を提供する力】が抽出された。 次に、外来看護実践能力評価尺度開発のため、[外来看護実践能力評価尺度(案)を作成し、Webアンケート調査を実施した。プレテスト、予備調査、本調査(再テスト法)を実施し、40項目の尺度を開発した。尺度は6因子構造を認め、Cronbach’s α係数は0.969、各因子においても0.789以上であり、信頼性、内的整合性、構成概念妥当性が確認された。また、再テスト法により第1回目回答と第2回目回答について、因子ごとの級内相関係数にて中程度以上の相関を認め、最低限の信頼性が確認できた。見出された6因子はfactor1『継続性のある療養支援』、factor2『外来診療を補助しながら支援を要する患者を見極める力』、factor3『所属部署の専門的知識と看護技術』、factor4『自己研鑽する力』、factor5『適切なタイミングで専門家につなぐ力』、factor6『看護支援の内容を医師・同僚と共有する力』であった。
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