研究課題/領域番号 |
18K10296
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研究機関 | 京都看護大学 |
研究代表者 |
宇多 雅 京都看護大学, 看護学部, 講師 (20636104)
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研究分担者 |
任 和子 京都大学, 医学研究科, 教授 (40243084)
橋本 求 京都大学, 医学研究科, 特定講師 (60512845)
片山 泰佑 京都大学, 医学研究科, 助教 (70808849) [辞退]
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 関節リウマチ / フットケア / 足趾力 / 身体機能 / トリアージ / アセスメント |
研究実績の概要 |
関節リウマチ患者の足は、疾患により変形、機能障害をきたしやすく、足問題(足や爪の変形、胼胝など)を多く抱えている。また、関節リウマチ患者はバランスや下肢筋力の低下により、転倒のリスクが高い。本研究は、関節リウマチ患者の足の状態の実態調査を行い、RA患者の足趾力や身体機能を改善するフットケア介入の検討を行うことを目的とする。 2020年度までに、関節リウマチ患者の足の状態の実態調査に向けて、①関節リウマチ患者の足のアセスメントシートの作成と改定、②関節リウマチ患者フットケア外来の開設、③フットケアのトライアルを実施した。 ①関節リウマチ患者用に作成された足のアセスメントシートは見当たらなかったことから、文献検討、リウマチケア看護師やリウマチ専門医と意見交換を行い、関節リウマチ患者の足のアセスメントシートを作成した。フットケアトライアルの実施や看護師へのインタビュー調査を行い、改定を繰り返している。②リウマチセンター外来に関節リウマチ患者フットケア外来を試験開設し、異常発見時の支援体制等についてのフローを作成し対応に備えた。関節リウマチ患者のフットケアについての看護師へのインタビュー調査を行っており、分析結果も参考に関節リウマチ患者のフットケアチーム連携について検討を行う。③数名の関節リウマチ患者にフットケアトライアルを行い、フットケアアセスメントや爪切りを中心に実施した。関節リウマチ患者は足の変形や胼胝等のトラブルを抱えているものも多いが、足のケアに関心があっても、手指の変形や痛みにより足のセルフケアに困難を抱えており、ケアの介入の必要性が高い者も多かった。今後、足趾力やバランスなどの関節リウマチ患者の足の機能の実態調査や評価を行い、関節リウマチ患者のフットケア介入モデルの検討を行う。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
2020年度もcovid19の影響により患者への介入は行えない状況であった。 2020年度は、看護師を対象としたインタビュー調査を行った。インタビューの目的は、①RA患者のフットケアチェックリストにRA患者の個別性を反映する、②ハイリスク患者のスクリーニングシートの作成を行う、③専門家へのトリアージシステムの検討を行うことであった。RA患者の看護に携わる看護師を対象に、①RA患者の足の健康に関するアセスメント、②RA患者の足のケアや足の健康に関する患者教育、③足の健康に関する多職種連携などの調査を行い、現在継続中である。
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今後の研究の推進方策 |
2021年度は、1.2020年度より行っているインタビューを継続し、結果の分析を行う。分析結果から、①RA患者のフットケアチェックリストに反映、②ハイリスク患者のスクリーニングシートの作成、③専門家へのトリアージシステムを検討していく。これらの結果について学会発表を行う。 2.RA患者の足趾力などの足の機能の実態を明らかにする。RA患者の足のケアや足爪のケアを行うことでの、RA患者の足趾力・バランス機能・身体機能への効果の検討を行う 3.上記の1.2.の結果をもとに足趾力を改善する関節リウマチフットケア介入モデルの検討を行っていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
今年度は感染予防のため患者への介入が行えていなかった。 次年度は、患者の足の機能の測定やデータの分析、学会発表等を行う予定であり、介入時の人件費、結果の測定に必要な測定器具、データの分析や学会発表等に必要な経費の支出を予定している。
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