研究課題/領域番号 |
18K10299
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研究機関 | 福岡女学院看護大学 |
研究代表者 |
八尋 陽子 福岡女学院看護大学, 看護学部, 教授 (70584720)
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研究分担者 |
藤野 ユリ子 福岡女学院看護大学, 看護学部, 教授 (90320366)
平川 善大 福岡女学院看護大学, 看護学部, 助教 (90784819) [辞退]
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | がん患者 / アドバンス・ケア・プランニング / 看護師 / 教育プログラム |
研究実績の概要 |
本研究は、研究者らが開発したがん患者へのアドバンス・ケア・プランニングを実践する認定看護師を対象とした研修プログラムをe-learning学習教材へと発展させ、さらに、シミュレーション教育方法を導入することで、より実践能力を高めるプログラムとし、実践後の効果を明らかにする。 近年、日本国内でアドバンス・ケア・プランニングという用語が普及し始めた。がん患者へのアドバンス・ケア・プランニングも、在宅で療養する終末期患者を対象にした報告が見られるようになった。一方で、一般病棟で勤務する看護師のアドバンス・ケア・プランニングに対する認知度と実施率は低く、今後アドバンス・ケア・プランニングの普及には、緩和ケア認定看護師のように高度で専門的な知識・技術をもつ看護師がリーダーシップを図ることが重要である。アドバンス・ケア・プランニングを先導できる緩和ケア認定看護師の育成には教育が重要であるが、日本国内では看護師を対象としたプログラムが存在しなかった。そこで、研究者らが開発したがん患者へのアドバンス・ケア・プランニングを実践する緩和ケア認定看護師を対象とした研修プログラムをe-learning版として配信し、より多くの緩和ケア認定看護師の受講を目指している。さらに、シミュレーション教育方法を導入し、より実践能力を高めるプログラムへと発展させ、その効果を明らかにする。 今年度は、すでに開発した研修プログラムのブラッシュアップとして、日本国内外のアドバンス・ケア・プランニングの実践例を多く集め、緩和ケア認定看護師のキーとなる役割の抽出した。また、シミュレーション教育に関する知見を深め、シナリオ作成の準備を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
研究計画開始時から急速にがん患者に対するアドバンス・ケア・プランニングが普及し始め、教育プログラムの内容、方法の再構築が必要となった。 そのため、今年度は海外関連文献の他、国内においてもアドバンス・ケア・プランニングの実践例を中心に情報収集を実施した。実践例の中から緩和ケア認定看護師の役割を抽出し、プログラムに加えた。さらに、医療者を対象としたシミュレーション教育も発展しており、認定看護師を対象にしたシミュレーション教育に関する情報も収集し、今後のシナリオ作成と教育プログラム構築に役立てることにした。
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今後の研究の推進方策 |
今後、がん患者のアドバンス・ケア・プランニングの臨床での実践状況について、情報を収集後、促進・普及に向けた課題や解決法について帰納的の分析し、プログラム構築を行う。 また、シミュレーション教育で看護師役以外の医療職者役の育成も同時に行う。e-learning教育も発展していることから、遠隔による研修の充実と評価指標の開発も実施する。
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次年度使用額が生じた理由 |
担当者との打ち合わせは、メールやWeb上で行うため出張費が変更となった。また、新型コロナ感染症の状況から、国際学会、国内学会が延期や中止となり、出張費も使用しなかった。
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